この点において、彼はまるで小さな子供が脅かされるときのように、いわゆる「怯えきって」いたのです。
五、六年前、彼がまだ田舎でやっとのことで出世の階段を登り始めた頃、これまで必死にしがみついていた地元の有力者で、彼の後ろ盾でもあった人物が、二度もひどい暴露の犠牲になるのを目の当たりにしました。
一度目は、かなり恥ずかしい醜態をさらして終わりましたし、二度目の方はあやうく取り返しのつかない面倒なことになりかけたほどです。
そんなわけで、ルージンはペテルブルグに着くと同時に、まずはこうした連中の実態を調べ上げ、万が一のために先手を打って、「新しい時代の旗手たち」とうまくやっていこうと心に決めました。
その「万が一」のために、彼はレベジャートニコフに期待をかけていたのです。
ですから、たとえばラスコーリニコフを訪問した時なども、彼はすでに他人の受け売りで覚えた決まり文句を、どうにかすらすらと言えるようになっていたのでした。
もちろん、レベジャートニコフが恐ろしく単純な俗物であることは、ルージンもすぐに気づいていました。
しかし、その事実に気づいたからといって、ルージンの迷いが晴れたり、元気が湧いてきたりするわけではありません。
たとえ進歩主義者が全員、同じような馬鹿者だと確信したとしても、彼の不安が消えることはなかったはずです。
実のところ、レベジャートニコフが彼にぶつけてくるような教理だの、思想だの、体系だのといったものには、ルージンは何の興味もありませんでした。
彼には彼独特の目的があったのです。
彼はただ、一刻も早く、あの世界がどうなっているのかを知る必要がありました。
果たして、この連中には実力があるのか? 自分にとって本当に恐ろしい存在なのか? もし自分が何か大きな仕事を始めたら、彼らは自分を暴こうとするだろうか? もし暴くとしたら、どんな点をついてくるのか? そもそも、最近の彼らは何をターゲットにしているのか? もし彼らに実力があるのなら、どうにかして仲良くなって、逆に彼らを出し抜くことはできないか? そもそも、そんな駆け引きは必要なのか? たとえば彼らの力を利用して、自分の出世の踏み台にすることはできないか? 要するに、彼の頭の中には何百もの疑問が渦巻いていたのです。
このレベジャートニコフという男はどこかの役所に勤めていますが、結核を患っているのかひどく顔色が悪い、亜麻色の髪をした不思議なほど小柄な男で、カツレツのような形をした頬ひげを自慢にしていました。
おまけに、ほとんど一年中、目を悪くしていました。
性格は割と穏やかな方でしたが、口調は恐ろしいほど自信たっぷりであり、時には度が過ぎるほど高慢に聞こえることもありました。その貧弱な体格と相まって、いつもどこか滑稽な感じを与えていたものです。
それでも、リッペヴェフゼル夫人の下宿人の中では、かなり信頼されている方でした。
酒を飲んで騒ぐこともなく、家賃もきっちりと払っていたからです。
そんな長所があるにもかかわらず、レベジャートニコフはどこか間が抜けていました。
彼が進歩主義や「新しい時代の波」に飛び込んだのは、純粋な感激からでした。
この男は、最新の流行思想に軽々しく飛びついてはすぐに薄っぺらなものにしてしまい、時には真剣に何かに打ち込んでいる人たちまで、あっという間に笑いものにしてしまうような、どこにでもいる俗人や、未熟な若造、何一つまともに学びきれなかった知ったかぶりたちの、大勢の中の一人に過ぎなかったのです。
もっとも、レベジャートニコフはごくのお人好しだったにもかかわらず、同居人であり昔の教え子でもあったルージンのことが、やはりだんだん嫌でたまらなくなりつつありました。
それは双方から、突然、同時進行で起こった感情の変化でした。
レベジャートニコフがいかに単純であっても、ルージンが自分を騙していることや、内心ひそかに軽蔑していること、そして「実際にはそんな立派な人間ではない」ということを、少しずつ見抜いていったのです。レベジャートニコフは、ルージンにフランスの思想家フーリエの教えや、ダーウィンの進化論などを教え込もうと躍起になっていました。しかし、ルージンの方はここ最近、そんな話をどこか冷めた目で見つめるようになり、ついには嫌味を言うまでになっていました。
それは、ルージンが本能的に相手の正体を見抜いてしまったからに他なりません。
つまり、レベジャートニコフはただの平凡で頭の弱い男であるばかりか、おそらくは嘘つきで、進歩派の仲間のなかでも大した地位にはおらず、誰かから聞いた話を又聞きしているだけの存在だったのです。
それどころか、話の端々がちぐはぐなことからも分かる通り、自分が掲げているはずの「新しい思想」についてさえろくに理解しておらず、これでは「暴露家」として大成するなど到底無理な話でした。ついでに言っておくと、この一週間半ほど、レベジャートニコフはルージンに対して奇妙な賞賛の言葉を浴びせていました。
ルージンは、特に反論もせず、ただ黙ってそれを受け流していました。
たとえば、「近いうちに街に新しい『共産的な共同体』ができれば、あなたは喜んでその建設に協力するだろう」とか、「もし結婚したその日に、ドゥーネチカが浮気相手を作ろうとしても、あなたはそれを邪魔しないだろう」とか、「将来生まれてくる子供に洗礼を受けさせないだろう」といった類の話です。
ルージンはいつもの癖で、どんな性質を押し付けられても反論しようとせず、こうした称賛さえも黙って受け入れていました。彼は、自分に向けられるどんな言葉であっても、褒められること自体が嬉しかったのです。
この日の朝、ルージンはなぜか五パーセントの利子がつく証券を何枚か換金しており、テーブルに向かって紙幣や債券の束を数えていました。
これまでほとんど大金を持ったことのなかったレベジャートニコフは、部屋の中をうろうろ歩き回りながら、その札束を無関心どころか、むしろ軽蔑しているような顔で見つめていました。
ルージンの方は、レベジャートニコフがこれほどの大金を冷静に見られるはずがないと確信していました。
一方のレベジャートニコフも、情けない気持ちでこう考えていました。「もしかするとルージンは、俺をそんな風に金に卑しい男だと思っているのかもしれない。それどころか、俺の無力さや、二人の間に大きな格差があることを突きつけるために、わざと札束を広げて俺を挑発し、馬鹿にして楽しんでいるのではないか」
レベジャートニコフはルージンを引き留めて、十八番である「新しい特殊な共同体」の建設について語り始めましたが、今日に限っては相手がいつもになくイライラしており、ちっとも話を聞こうとしないことに気づきました。
そろばんを弾くパチパチという音の合間にルージンの口から漏れる短い反論や批判は、あまりにもあからさまな侮辱と嘲笑に満ちていました。
しかし、「人道主義者」を自認するレベジャートニコフは、ルージンの不機嫌さを昨日の婚約破談のせいだと決めつけ、なんとか話題を自分の得意分野へ戻そうと焦りました。
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