初級翻訳・罪と罰 第104話

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こんなこと、想像できるかい! 実に珍しい話じゃないか」
「へえ、まるっきり夢中で? それはどうも!」ポルフィーリイは、どことなく女じみた身振りで首を振りました。
「ええっ、ばかなことを! あなた、真に受けちゃいけませんよ! もっとも、そうでなくたって本当のことではないんですが!」ラスコーリニコフは、それこそ当てつけのように、うっかり口をすべらせてしまいました。
けれどポルフィーリイは、このおかしな言葉をよく聞き取れなかったようです。
「だって夢中でなけりゃ、どうして出かけたんだい?」ラズーミヒンが急に熱くなりました。「なぜ出て行ったんだ? なんのために?……なぜわざわざ秘密にしてさ? ええ、いったいあの時の君に正気な理性があったのかい? もう今ではいっさい危険が去ったから、僕はあえて忌憚なく君に言うんだよ!」
「昨日は連中がうるさくて、うるさくてたまらなかったんだよ」ラスコーリニコフはずうずうしく、挑発的な微笑を浮かべて、急にポルフィーリイの方へ振り返りました。「で、僕は貸間を探そうと思って、人のそばから逃げ出したんです。もう二度と見つけ出されないように、金をたっぷり掴んで出たわけです。ほら、あのザミョートフ氏がその金を見ていますよ。ねえ、ザミョートフ君、昨日僕は正気だったか、それとも夢中だったか、一つ議論を解決してくれませんか」
彼はこの瞬間、ザミョートフを絞め殺してやりたいような気分でした。彼の目つきと黙り込む態度が、いかにも気に食わなかったのです。
「僕に言わせると、君の話しぶりはきわめて理性的で、むしろずるいくらいでしたよ。ただ、あまりイライラしすぎるところはありましたがね」とザミョートフはそっけなく言い切りました。
「今日、署長のニコジーム・フォミッチから聞いたんですが」とポルフィーリイが口を挟みました。「昨日もうだいぶ遅くなって、馬車に轢かれたある官吏の家で、あの男があなたに出会ったとか……」
「さあ、現にその官吏のことだってさ!」とラズーミヒンが言葉の尻を抑えました。「なあ、君はその役人の家でしたことだって、正気の沙汰じゃなかったんじゃないのか? なけなしの金をはたいて、葬式の費用を未亡人に全部あげてしまったんだろ! 助けてやりたい気持ちはわかるが、十五ルーブリか二十ルーブリも出せば十分だろうに。せめて三ルーブリくらいは自分のために残しておくべきだったのに、二十五ルーブリをそっくり投げ出すなんて!」

「だが、僕がどこかで埋蔵金でも見つけたのを君が知らないだけかもしれないぞ! 現に昨日もあの通り、大金持ちみたいな振る舞いをしたんだからな……ほら、あのザミョートフさんだって、僕が宝を見つけたのを知っているはずだ! 失礼ですが、ちょっといいですか」

彼は唇をふるわせながら、ポルフィーリイの方へ向き直りました。

「こんなくだらない話で、もう半時間もあなたを邪魔してしまいました。さぞかしうんざりされたでしょう、え?」

「とんでもない、それどころか! あなたがどれほど私に興味深い思いをさせているか、恐らく想像もつかないでしょう。見ていても、聞いていても、実に面白いんですよ……で、正直なところ、とうとうあなたがおいでくださったのが、私は本当にうれしいんです……」

「だが、せめて茶でも出ないのか! 喉がカラカラだ!」とラズーミヒンがどなりました。

「いいことに気がついた! 皆さんにも付き合ってもらいましょう。だが、どうです……茶の前に、もっと腹の足しになるものをお出ししましょうか?」

「早くとっとと行け!」

ポルフィーリイは茶を言いつけに部屋を出て行きました。

さまざまな考えが旋風のように、ラスコーリニコフの頭の中を渦巻きました。彼はむやみにイライラしていました。

(問題は何よりも、やつらが隠そうとも遠慮しようともしていないことだ! もしおれのことを何も知らないのなら、どうして署長とおれの話なんか持ち出すんだ? これで見ると、やつらはもう犬の群れみたいにおれのあとをつけ回しているのを、隠そうとも思ってないんだ! あけすけに、面と向かって唾を吐きかけてきやがる!)

彼は怒りで身を震わせました。

(殴るならさっさと殴りやがれ。猫がネズミをおもちゃにするような真似はよしてくれ。あまりに無礼じゃないか、ポルフィーリイ・ペトローヴィッチ。おれだって黙ってそんなことをさせはしないぞ!……いきなり立ち上がって、やつらの顔面に真実を全部ぶちまけてやる。その時こそ、どれほどおれが連中を軽蔑しているか思い知らせてやる!)

彼はやっとのことで息をつきました。

(だが、もしこれが全部おれの気のせいだったら? ただの蜃気楼にすぎなくて、おれがすべてを勘違いしていたら? 経験がないせいでジリジリして、この卑劣な駆け引きに耐えられないだけだったら? もしかすると、あれは深い意味なんてないのかもしれないぞ! やつらが言うのは平凡な言葉ばかりだが、しかしその中には何かがある……どこででも聞くような言葉なのに、どうも何か裏がある気がする。なぜあいつは「あの女のところ」なんてぶっきらぼうに言ったんだろう? なぜザミョートフは、おれがずるい話し方をしたなんて付け加えたんだろう? なぜやつらはあんな調子で話すんだ? そうだ……あの調子だ……。ラズーミヒンも同じ場所にいながら、なぜ何も感じないんだろう? いや、この純粋なバカは、いつだって何も感じやしないんだ! また熱が出てきた!……さっきポルフィーリイはおれに瞬きしたんだろうか、それとも気のせいか? きっと何でもないんだろう。なんのために瞬きする必要がある? やつらはおれの神経を刺激したいのか、それともイライラさせるつもりか? ああ、何もかも幻なのか、それともやつらは知っているのか? ザミョートフまでが生意気な……いや、本当にザミョートフは生意気なのかな? ザミョートフは一晩で態度を変えた。おれもやつが態度を変えるだろうと予感していた! やつはここを自分の家のように振る舞っているが、ついさっき来たばかりじゃないか。ポルフィーリイも客扱いしておらず、やつに背を向けて座っている。やつらは裏で結託したんだ! 間違いなく、おれのことで慣れ合っているんだ! きっとおれたちが来るまで、おれの話をしていたに違いない!……ところで、おれが例の貸間を見に行ったことを、やつらは知っているだろうか? ああ、少しでも早くそれを確かめなくては。おれが昨日、貸間を探すために外出したと言ったとき、やつは聞き流して問題にしなかったが……とにかく貸間のことを口に出しておいたのはうまかった。あとで役に立つはずだ。)「夢中で、というわけだからな!……は、は、は! やつは昨夜のことを残らず知ってる! ところが、母さんが来たことは知らないんだ! あの鬼婆め、鉛筆で日付を記録してるってのか!……どっこい、そんな手に乗るもんか!……だって、それはまだ確定した事実じゃなくて、ただの蜃気楼にすぎないじゃないか! だめだ、一つでも確かな事実を突きつけて見せてもらおうじゃないか! 貸間を見に行った件だって事実じゃない、あれは熱のせいで頭がぼんやりしていたからだ。

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