初級翻訳・罪と罰 第112話

ドストエフスキー

脂ぎった帽子をかぶり、首はだらりと前に垂れ下がり、背中もどこか曲がっています。ひねて皺の寄った顔は、五十歳を過ぎていることを物語っていました。小さなどんよりした目は、気難しそうで厳しく、どこか不満げな表情を浮かべていました。

「なんだい?」

ラスコーリニコフは庭番の方へ近づきながら尋ねました。

町人は額ごしに横目を使って、ラスコーリニコフをじっと注意深く、落ち着き払った様子で見つめました。それからゆっくりと背を向け、一言も発することなく門の中から通りへと出て行きました。

「一体どうしたんだ!」

ラスコーリニコフは叫びました。

「いや、誰だか知りませんがね。あの男があんたの名前を言って、『ここにこういう大学生がいるか』とか『誰のところに下宿しているのか』なんて聞いてきたんですよ。ちょうどそこへあんたが降りてきたから、指さして教えてやったのに、あいつはいきなり歩き出しちまうじゃありませんか。まったく、変なやつですよ」

庭番も少し不思議そうにしていましたが、大したことではないと思ったのか、首を少し傾げただけで、くるりと向きを変えて自分の小部屋へ引っ込んでいきました。

ラスコーリニコフは、町人のあとを追って駆け出し、すぐに見つけました。男は相変わらず、規則正しい悠々とした足取りで、じっと足元を見つめながら、何やら一生懸命に考えている様子で通りの向こう側を歩いていました。

ラスコーリニコフは男に追いつき、しばらく後ろをついて歩きました。そしてついに男と並び、横からその顔を覗き込みました。男はすぐに彼に気がつき、すばやくちらりと彼を見ましたが、すぐにまた視線を落としてしまいました。こうして二人は一分間ほど、肩を並べて無言のまま歩き続けました。

「あなたは僕を……探していたんですね? 庭番のところで」

ついにラスコーリニコフが口を開きました。なぜか声は、ひどく小さくなっていました。

町人は返事もせず、振り返りもしません。二人はまた黙り込んでしまいました。

「一体どうしたというんです……人を探して来ながら……黙り込むなんて……どういうつもりなんです?」

ラスコーリニコフの声は途切れがちで、言葉がうまく口から出てこないような感覚でした。

町人は今度は目を上げ、気味の悪い陰鬱な眼差しで、じろりとラスコーリニコフを見つめました。

「人殺し」

突然、男は低く、しかし明瞭で、しっかりとした声で言いました。

ラスコーリニコフは男の隣を歩いていました。彼の足は急に恐ろしいほど力が抜け、背筋がゾーッと凍りつきました。心臓は一瞬、まるで掛けてあった鉤(かぎ)が外れたように、いきなりドキンと跳ね上がりました。
こうして二人は、また百歩ほど、まったく無言のまま並んで歩いていきました。
町人は彼を見ようともしません。
「何を言うんです……何を……誰が人殺しなんです?」ようやく聞き取れるほどの声で、ラスコーリニコフはつぶやきました。
「お前が人殺しだ」男は言葉をひとつずつはっきりと区切り、腹の底までしみ込むような声で言いました。
それは、憎々しげで、勝利を確信したような微笑みを浮かべているようでした。
そして、またしてもラスコーリニコフの真っ青な顔と、死人のように生気のない目をじっと見つめました。
二人はその時、四つ角へ近づきました。
町人は左手の通りへ曲がると、後ろを振り返ることもなく、すたすたと歩き出しました。
ラスコーリニコフはその場に立ち尽くしたまま、長い間その背中を見送っていました。
男は五十歩ほど行ったところで、くるりと振り返り、じっと動かずに立っているラスコーリニコフを眺めました。
それは彼の目にもはっきりと見えました。
ラスコーリニコフは、細かな表情までは分かりませんでしたが、今度も男があの冷たい憎しみに満ちた、勝ち誇ったような笑みを浮かべてニヤリと笑ったような気がしました。
ぐったりと力のない足取りで、膝をガタガタと震わせながら、まるで凍えきったようになったラスコーリニコフは、元の道を引き返し、自分の小部屋へと上っていきました。
帽子を脱いでテーブルの上に置き、十分間ほど、その横に身じろぎもせず立っていました。
それから力なく長椅子の上に倒れ込み、かすかなうめき声を上げながら、病人のようにその上へ横たわりました。
目は閉じられました。
こうして、彼は三十分ほどじっとしていました。
彼は何も考えていませんでした。
ただ、何かの想念――というより、想念の断片や、幻想めいたものが、何の順番もつながりもなく頭をかすめていくだけでした。以前、子供の頃に見た景色や、どこかでたった一度だけ会ったきりで、とても思い出せそうもない人たちの顔、V教会の鐘楼、料理屋のビリヤード台、そのそばに立っていた士官、どこかの地階にある煙草屋の匂い、居酒屋、汚水でびしょ濡れになり、卵の殻が散らばっている、いつも薄暗い裏階段……そして、どこからか日曜日らしい鐘の音が響いてくる……こうしたものが次から次へと、まるで旋風のように渦巻いていました。
中には心地よいものもあり、彼はそれにすがろうとしましたが、すぐに消えてしまいました。
全体の感覚としては、何かが内側から彼を押しつけてくるようでしたが、それも大したことではありません。
どうかすると、かえっていい気分でさえありました。軽い悪寒はまだ消えていませんでしたが、これも同じように、どこか心地よい感覚でした。
ふと、ラズーミヒンの忙しそうな足音と声を聞きつけたので、彼は目を閉じて、寝たふりをしました。
ラズーミヒンはドアを開け、しばらく迷っているのか、敷居のところで立ち止まっていました。やがて、そっと部屋の中へ一歩踏み込み、用心深く長椅子に近づきました。
ナスターシャのささやき声が聞こえました。
「さわらないでおやり。ぐっすり寝かせておいたほうがいいよ。あとで食欲もわくだろうから」
「そりゃそうだな」とラズーミヒンが答えました。
二人は用心深く外へ出て、ドアを閉めました。
また三十分ほど経ちました。
ラスコーリニコフは目を開きました。
そして、両手を頭の後ろに組み、再び仰向けに寝返りを打ちました。
……
『あの男は何者だろう? あの地の底からわき出たような男は、いったい何者なんだ? どこにいて何を見ていたんだろう? あいつは何もかも見ていたんだ、それはもう間違いない。
それにしても、一体あの時どこに立って、どこから見ていたんだろう? それならなぜ今になって、床の下からわいたように現れたんだ? それに、どうして見ることができたんだろう――そんなことがあり得るのか?……ふむ……』
ぞっとする悪寒に身を震わせながら、ラスコーリニコフは考え続けました。
『またミコライがドアのかげで見つけたサック、これだってあり得ることだろうか? 証拠になるのか? 十万分の一ほどの小さなものでも、見落としたら最後――エジプトのピラミッドくらいの重大な証拠になるんだ! ハエが一匹飛んでいたが、あれでも見ていたのか! そんなことがあってたまるか!』
と、彼は急に自分が力尽きたことを――肉体的に完全に力尽きたことを感じて、嫌悪感を覚えました。

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