罪と罰

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ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第52話

彼女が出ていったあとのドアが閉まるが早いか、病人は毛布をはね飛ばし、気違いのように寝床から飛び起きた。彼は、焼けつくような、まるでけいれんしそうなほどの焦りを感じながら、一刻も早く二人が出て行って、その隙に「仕事」に取りかかれる時が来るのを...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第51話

もう以前からその計画はあったんだが、手形が惜しくなってきたし、その上君自身が『お袋が払ってくれる』なんて言ったから……」「それは僕が卑劣だったから言ったことなんだ……母はほとんど物乞い寸前の暮らしをしているのに……僕はここに置いてもらって、...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第50話

一種の不思議な、ほとんど野獣のように狡猾な本能から、しばらくの間は自分の力を隠して息をひそめ、必要に応じてあまり意識のしっかりしていないふりをしながら、その間に周囲の情勢がどうなっているのか、聞き耳を立てて探り出してやろうという考えが、突然...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第49話

ご承知でいらっしゃいますか?」「そう……覚えている……ヴァフルーシン……」と、ラスコーリニコフは考え込むように言った。「どうだ、この人は商人ヴァフルーシンのことを知っているぞ!」とラズーミヒンは叫んだ。「どこが正気じゃないんだ? いや、今わ...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第48話

「ずっと耳を澄ましていたんだよ……副署長がやって来て……みんなが駆け出して、階段へ集まったじゃないか。どの部屋からも……」「誰も来やしないよ。それはあんたの体の中で、血が暴れているせいだよ」血の巡りが悪くなって、頭がぼーっとしてくると、いろ...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第47話

そして、今こうして思い出したことも、決して偶然ではないような気がした。自分が以前と同じこの場所に立ち止まっている、ただその事実だけでも、なんだか奇妙で、ありえないことのように思えた。まるで、以前と同じように物事を考えたり、つい先ほどまで興味...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第46話

自分じゃ何にもわかっていないくせにさ。だけど、僕はもちろん、大いに応援してやってるよ」それでな、ここにはドイツ語の原文が二冊分ほどあるんだ。僕に言わせりゃ、ひどく馬鹿げた山師みたいな論文なんだけどね。手っ取り早く言えば、「女は人間なのか、そ...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第45話

「もし実際、あの事件がふらふらした衝動なんかではなく、意識的に行われたものだとしたら――もし、本当に貴様に一定の確固たる目的があったのだとすれば、なぜ今まで財布の中身をのぞこうともせず、自分の手に入れたものすら知らずにいるんだ? 一体貴様は...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第44話

いったい何のために、こんなに危険な場所を、悲しみと不安に悩みながら三十分もうろつき回り、こんな簡単なことをもっと早く思いつかなかったのでしょう? こんな無鉄砲な仕事にまるまる三十分もつぶしてしまったのは、結局のところ、夢の中で熱に浮かされな...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第43話

だから、もしコッホが余計な真似をしなければ――自分ひとりで庭番を呼びに行ったりしなければ、きっとその場で犯人を捕まえられたに違いない。つまり、奴はそのわずかな隙をついて、うまく階段を降り、皆のそばをすり抜けたんだよ。コッホのやつ、両手で十字...
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