ドストエフスキー

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ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第72話

すべては、彼が踏みしめている石畳のように、がらんとして死んでいました。彼にとって、ただ彼一人にとって、すべてが死んでいたのです……。ふと、はるかかなた、二百歩ほど先にある通りの突き当たり、闇が深まるその先で、彼は人だかりを見つけ、がやがやと...
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初級翻訳・罪と罰 第71話

「雑誌っていうのはな、色を塗ったきれいな絵のことさ。ここの仕立て屋のところに土曜ごとに外国から郵便で届くんだ。男も女も、どんな服を着ればかっこよく見えるか、っていう見本だよ。男はたいていコートを着ているが、女のほうときたら、ありったけの布を...
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初級翻訳・罪と罰 第70話

「あらまあ、あれは隣のアフロシーニュシカじゃないか!」どこからか、泣き叫ぶような女の声が聞こえました。「皆さん、助けてください! 誰か引き上げて!」「ボートだ! ボートを持ってこい!」と群衆の中で誰かが叫びました。けれど、もうボートを待つ必...
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初級翻訳・罪と罰 第69話

ラズーミヒンは突っ立ったまま、しばらく考えていましたが、やがて彼の手を放しました。「じゃあ、勝手にどこへでも失せやがれ!」彼は低い声で、どこか思い詰めたように言いました。「待て」ラスコーリニコフがその場を立ち去ろうとすると、ラズーミヒンは突...
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初級翻訳・罪と罰 第68話

さあ、これで探せるものなら探してみろ! 見つけ出せたら大したもんだ!」「君、どうかしてるよ」ザミョートフもなぜか同じようにささやき声で言い、急にラスコーリニコフから身を引いた。ラスコーリニコフの目はギラギラと光っていた。顔色は恐ろしいほど青...
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初級翻訳・罪と罰 第67話

紙幣を偽造していたんですよ」「ああ、それはもうずっと前の事でしょう! 僕、一月も前に読みましたよ」とラスコーリニコフは落ち着いて答えた。「じゃ、あなたにいわせれば、あんなのが悪党なんですかね?」と彼は薄笑いを浮かべながら言い足した。「悪党で...
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初級翻訳・罪と罰 第66話

ほら、あの時君が気をもんで、火薬中尉に目くばせしても、先生はちっとも気がつかなかったでしょう。覚えてるでしょう、あの女の店のことですよ。あれだけはっきりした話なんだから、わからないはずはないでしょう……え?」「あの男も、ずいぶんと暴れんぼで...
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初級翻訳・罪と罰 第65話

「そさまはわたしの大事な殿ごあだにわたしを打たんすな!」こういう歌い手の細い声が流れてきました。ラスコーリニコフは、まるでいっさいがそれにかかっているかのように、いま歌っていることが聞きたくなりました。「入ってみようかな?」と彼は考えました...
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初級翻訳・罪と罰 第64話

そうしなければ、もう家へは戻らない。こんな風に生き続けるのはもうたくさんだ」ということでした。しかし、どんな風に片づけるというのでしょう? 何をして決着をつけるのでしょう? 彼はそれについては何の考えも持っていませんし、考えようともしません...
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初級翻訳・罪と罰 第63話

「よく聞け!」「なんです?」ルージンは言葉を切り、腹立たしげで、挑発するような顔つきのまま、じっと返事を待っていた。数秒のあいだ、沈黙が流れた。「ほかならぬ、もし君がもう一度……たった一度でも……母を悪く言うようなことがあれば……僕は君を階...
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