青い絨毯

スポンサーリンク
坂口 安吾

初級翻訳・青い絨毯 第4話

「君は知らないだろうけど、あの家ときたら、下の座敷へ降りると、足音のないお婆さんがいつも立っていたり、歩いていたりするんだぜ」「背が馬鹿に高くて肩幅の広い、力士が痩せたようなお婆さんなんだ」「そのお婆さんが、一人かと思うと、確かに二人なんだ...
坂口 安吾

初級翻訳・青い絨毯 第3話

僕の窓の正面には火薬庫があり、崖の上を銃剣を下げてグルグルと回る番兵の姿が見えます。病気の中、僕の幻覚はこの火薬庫へ忍び寄り、銃剣で追い詰められて、とたんに火薬庫が爆発する……そんな妄想にはじかれて我に返れば、全身の苦痛で腹這いになり、エビ...
坂口 安吾

初級翻訳・青い絨毯 第2話

事実、本を一冊訳し上げるような脇目もふらぬ緊張のせいもあったのでしょうが、顔に表れるやつれ方は顕著で、目はくぼみ、顔全体が脂でギラギラして、皺だらけで黄色くなっていました。ウサギ屋のモナカを食べ、濃いコーヒーをよく飲みました。そうして朝はた...
坂口 安吾

初級翻訳・青い絨毯 第1話

僕らが『言葉』という翻訳雑誌、そして『青い馬』という同人誌を出すことになり、その編集作業に使っていた部屋は、芥川龍之介の書斎でした。なぜそこを使っていたかというと、同人の葛巻義敏(くずまき よしとし)が芥川の甥だったからです。彼は当時二十一...
スポンサーリンク