新美 南吉 初級翻訳・登つていつた少年 第2話 杏平は草の中から梅の実を拾い上げ、さらに落ちていないかとあたりを探しました。熟した梅の実には、たっぷりとした果肉と、お酒のような芳醇な匂いがありました。杏平はそれを皮の上から舌でなめてみました。舌に、かすかな酸っぱさがピリッと刺激しました。... 新美 南吉登つていつた少年
新美 南吉 初級翻訳・登つていつた少年 第1話 一年に一度の学芸会が、だんだんと近づいてきていました。小さな村にある、二百人に満たない子どもたちの小さな心は、二ヶ月も前から、まるで小鳥が春を待ちわびるように、その日を楽しみにしていました。この時期になると、少年少女たちの目は急に真剣になり... 新美 南吉登つていつた少年