実吉 捷郎

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実吉 捷郎

初級翻訳・神童 第4話

すると演奏壇の前には、神童を囲む輪と、大公夫人を囲む輪という二つの大きな人だかりが出来上がり、どちらが主役でどちらが謁見を許されているのか、よくわからない状態になった。しかし、侍女は命令を受けてビビイのもとへ向かうと、彼の絹の上着を軽くつま...
実吉 捷郎

初級翻訳・神童 第3話

白髭をはやし、人差し指には印章入りの指輪をはめ、禿げ頭には団子のような腫れ物――こぶと言ってもいいでしょう――を頂いた一人の老紳士は、ひそかにこう考えていました。「思えば恥ずかしい次第だ。『選侯領の三人猟師』より上の曲すら弾けなかったこのわ...
実吉 捷郎

初級翻訳・神童 第2話

彼らはお行儀よく椅子から足をぶら下げたまま、キラキラと輝く瞳で、自分たちと同じ小さな、恵まれた白絹ずくめの仲間を眺めています……前方左手には、神童の母親が座っています。とてもふくよかな婦人で、二重あごに白粉を塗り、頭には鳥の羽を一本飾ってい...
実吉 捷郎

初級翻訳・神童 第1話

神童が会場に入ってくると、あたりはしんとしずまり返りました。静まったかと思うと、やがて人々は一斉に拍手をはじめました。会場のわきの方の席で、生まれつき人を従える力を持つような一人の人物が、真っ先に拍手をしたからです。人々はまだ演奏を聴いても...
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