槙本 楠郎

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月夜のかくれんぼ

初級翻訳・月夜のかくれんぼ 第2話

すると、不思議なことにそこには、いつものように赤い前かけをつけた石のお地蔵さんが、月の光を浴びながら、静かにぽツンと立っていました。 それは全然こわくなくて、見れば見るほどやさしいお顔のお地蔵さんでした。 空には、絵日傘のようなぼんやりした...
月夜のかくれんぼ

初級翻訳・月夜のかくれんぼ 第1話

きれいな、絵日傘(えひがさ)のようなお月さまが、ぽっかりと東の空に浮かんで、ひろい田んぼはクリーム色にぼんやりとかさんでいました。田んぼは、一面に、黄色とみどりの菜の花畑で、お昼間のあたたかさがそこら中にこもっていて、うっとりするような菜の...
文化村を襲つた子ども

初級翻訳・文化村を襲つた子ども 第4話

犬が慌てて逃げ込むと、家からお手伝いさんが出てきました。それでも、子どもたちはまだ石を投げるのをやめませんでした。お手伝いさんが引っ込むと、今度は二階の窓がガラリと開き、桃色のカーテンの間から、まるでお人形みたいな女の子や、男の子、おかっぱ...
文化村を襲つた子ども

初級翻訳・文化村を襲つた子ども 第3話

向こう側の子どもたちも、負けないくらい大はしゃぎで騒いでいました。合わせると、全部で二十五、六人もいました。「やあ、来た来た!」「西のチームがやってきたぞ!」子どもたちは飛び上がって両手を突き上げました。その中には女の子や、髪の毛が少し薄い...
文化村を襲つた子ども

初級翻訳・文化村を襲つた子ども 第2話

「俺たちは、こっちから来たんだぞー!」「それじゃあ、文化村の子どもなのかー? それとも違うのかー?」「違うぞー! 俺たちは杉林の向こうから来たんだぞー! 仲間に入れてくれよ! 入れてくれないなら、帰っちゃうからな!」「お前たちの大将はなんて...
文化村を襲つた子ども

初級翻訳・文化村を襲つた子ども 第1話

1「来た来た!」「やあ、来たぞ、来たぞ!」「汽車だ、汽車だ!」「みんな、用意をしろ! この汽車には張作霖(ちょうさくりん)が乗っているんだぞ!」 子どもたちは線路の上に飛び上がりました。気の早い子は、もう着物のすそをまくり上げ、はだしになっ...
掃除当番

初級翻訳・掃除当番 第1話

びっくりするほど冷たい井戸水を、ザブザブと二つのバケツいっぱいに汲むと、元気いっぱいの槇(まき)君は、それを両手にさげて廊下から階段をトントンと上り、自分の教室へ帰ってきました。すると、いきなり、四、五人の掃除当番の仲間たちが、口々にこう叫...
原つぱの子供会

初級翻訳・原つぱの子供会 第2話

第一番目の『生き物だから』……むやみに殺してはいけないということは、どう思います? 誰か、自分の思うことを、間違っていてもいいから、元気に言ってみませんか?」すぐ背の高い、尋常五年の男の子が手を挙げました。時光という会社員の子で、頭のいい子...
原つぱの子供会

初級翻訳・原つぱの子供会 第1話

汽車のような郊外電車が、勢いよく「ゴッゴッゴッゴッ」と走ってきて、すぐそばの土手の上を通るたびに、子供たちは飛び上がって、思わず草むらから手を振りました。けれど電車が行ってしまうと、またみんな一心になって、自分の知らない草や花や虫や石を探し...
兵隊さん

初級翻訳・兵隊さん 第1話

ぼくの兄ちゃん、兵隊さん。しっかりしてよ、気をつけて。――右向け、右!  前へ進め!お金持ちはうしろで手を叩いてる。(あぶない、あぶない、××の的)ぼくの兄ちゃん、兵隊さん。しっかりしてよ、気をつけて。――左向け、左!  前へ進め!お金持ち...
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