燕と王子

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有島 武郎

初級翻訳・燕と王子 第4話

燕は目をきょろきょろと動かしながら、何度も羽を組み直して首をキュッと縮めてみましたが、どうにも我慢できないほどの寒さで、なかなか眠れません。うとうともできないまま、東の空がぼんやりと薄紫色になったころに外を見てみると、屋根の上には一面に真っ...
有島 武郎

初級翻訳・燕と王子 第3話

「燕、おまえは本当に親切もので、この寒いのもいとわずよく働いてくれた。だが、私にはもう人にやるものがなくなってしまって、こんなみにくい体になってしまったから、さぞやおまえも私といっしょにいるのがいやになっただろう。もうお帰り、寒くなったし、...
有島 武郎

初級翻訳・燕と王子 第2話

つばめは、まだこんな立派な方から直接声をかけられたことがなかったので、うれしくて胸をどきどきさせながら、「それはお安いご用です! 何でもいたしますから、どうぞご遠慮なくおっしゃってくださいまし」とお返事をしました。王子はしばらく考えておられ...
有島 武郎

初級翻訳・燕と王子 第1話

つばめという鳥は、きまった家を持たずにあちらこちらへ飛びまわり、あたたかい場所をさがして大いそぎでお引越しをする鳥です。ちょうど今は日本があたたかい季節ですから、外に出て空を見上げてごらんなさい。背中の羽はむらさき色がかった黒で、おなかは真...
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