織田 作之助

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猿飛佐助

初級翻訳・猿飛佐助 第15話

笑えば、ほっぺたのえくぼが……いや、あばたに隠れて見えないか!」「えくぼは二つ、あばたは大勢。こりゃどう転んでもあばたの勝ちじゃが、歩いて行かずに飛んで行けと許された、待望の飛行の術! この術を使えば中山道も一またぎ、もう懐かしの上田の天守...
猿飛佐助

初級翻訳・猿飛佐助 第14話

旅籠という旅籠で割部屋をわざわざ頼んだのは、もしかしたら相客の中にその「首のない男」がいるかもしれないという強い願いからだったのです、と無敵は語り終え、「――きっと君は、今の話を大笑いしているのだろう」と、すっかり打ちしおれていました。しか...
猿飛佐助

初級翻訳・猿飛佐助 第13話

その結果、楓と連れ立って佐助を探す旅を続けなければならなくなったのですから、まさに「嘘から出た真(まこと)」、自分で撒いた種とはいえ、すっかり嘆く羽目になってしまいました。若い娘を連れての旅では本格的な武者修行などできるはずもなく、世間から...
猿飛佐助

初級翻訳・猿飛佐助 第12話

新手村の大晦日の夜と、お城での歌合わせの夜という二度も、自分を置いて逃げるように姿を消してしまった佐助がどうしても忘れられず、いてもたってもいられなくなって、佐助を探してあてもない旅を続けているうちに、うっかり佐助そっくりの口調が出てしまう...
猿飛佐助

初級翻訳・猿飛佐助 第11話

「アバタ面の猿飛が、猿の衣装を着て登場し、短冊を片手に首をかしげ、『万葉集』の真似をして『アバタめが首を振る振る振るもよし振らぬもよし……』などと、恥ずかしくても口に出せようか、人に見せられようか! あぁ、なんて恥ずかしい、実にみっともない...
猿飛佐助

初級翻訳・猿飛佐助 第10話

そのため、山賊たちはあっという間に震え上がり、中には怖さのあまりお漏らししてしまう者もいた。だがさすがに親分の木鼠胴六は、大泥棒・石川五右衛門の一番弟子だけあって慌てず騒がず、おびえる手下たちを励ますと、あらかじめ用意していた松明(たいまつ...
猿飛佐助

初級翻訳・猿飛佐助 第9話

「うわっ、なんとも見苦しい!」と、佐助はすぐに得意の木遁の術(もくどんのす術)を使おうとしましたが……なぜかいつも通りに体が動かず、まるで魔法の金縛りにあったようになってしまいました。そして、まるで頭の悪い子どものように、ただ同じ言葉を繰り...
猿飛佐助

初級翻訳・猿飛佐助 第8話

あはは……」「なんだとっ!」 坊主は頭に血をのぼらせて、真っ赤になりながら立ち上がりました。「あはは……。なんだか薬鑵(やかん)の頭(つるっぱげの頭)から湯気がシューシュー出ているようじゃが、はてさて、これはもうお茶漬けの用意でもできている...
猿飛佐助

初級翻訳・猿飛佐助 第7話

ところが予想に反して、火はますます激しく燃え盛り、ガマの苦しみは増すばかりだったため、さすがの五右衛門も、「助けてくれ、あっ、熱い、熱い!」 と、恥も外聞も忘れて見苦しい言葉を口走った。実は、ガマの身体から流れ出た油に火が燃え移り、五右衛門...
猿飛佐助

初級翻訳・猿飛佐助 第6話

ほかの誰に見せても、そなたにだけは、夢うつつの中でも見せたくなかった。このアバタ面が、猿の衣装に裃をつけて、歌を詠むなんて短冊片手に首を振り、『アバタめが首を振る振る振るもよし振らざるもよし』などと、くすぐったくて口が腐っても言えるものか。...
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