海野 十三

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海野 十三

初級翻訳・透明猫 第5話

ただ一つ残った問題は、羽根木博士の研究のことなんだけど、博士はこれまで誰も発見できなかったこのすごい研究の成果を、これからいったいどんな分野に役立てて使っていこうかまじめに、今まさに考えているところだそうだよ。
海野 十三

初級翻訳・透明猫 第4話

まだ自分の順番が来ていないお客さんたちは、箱をのぞきこみながら、「猫の声はするのに、姿がまったく見えないぞ!」と、ワクワク感をますますふくらませていきました。「これは何か特別な魔術にちがいない!」と、箱の中を隅から隅まで手で探るお客さんもた...
海野 十三

初級翻訳・透明猫 第3話

そして、うんとおもしろいおみやげ話をしましょう」 と、いう遺書を、机の上において去った。妙な福の神 どこというあてもなく、青二は歩きつづけた。頭には、スキー帽をかぶり、風よけをふかくおろして顔をかくした。それからオートバイに乗る人がよくかけ...
海野 十三

初級翻訳・透明猫 第2話

二階へあがったものの、青二は、ちょっと困ってしまった。このあやしい動物をどこへおいたらいいかということだ。そのままおいておけば、きっと出ていってしまうだろう。逃げられたんでは、いやだ。戸棚に入れようか。いや、猫はふすまを破ることなんか平気だ...
海野 十三

初級翻訳・透明猫 第1話

崖下の道 いつものように、見慣れた崖下を歩いていたのは青二(あおに)でした。 崖の上には素敵な住宅がずらりと並んでいて、赤い屋根の洋風のお家も少なくありませんでした。 崖下の道の、崖とは反対側は、雑草がボーボーに生い茂った低い土手が下の方へ...
海野 十三

初級翻訳・透明人間 第27話

「やつがいましたか?」署長が目を大きく見開いて尋ねた。「いや、ここまで登ってくることはできませんよ。念のために撃ったのです」ドスン……と階下で、木の鎧戸(よろいど)を力任せに叩き破る音が響いた。続いて、窓ガラスが派手に破られた。しかし、一階...
海野 十三

初級翻訳・透明人間 第26話

道をあるいていて、いきなりなぐられても防ぎようがない、というのだ。音もなく家に忍びこまれても、これまた、見えないのだから、どうしようもない。町の人は不安にかられていた。げんにその朝、道で遊んでいた子どもの一人が、いきなり何者ともしれないもの...
海野 十三

初級翻訳・透明人間 第25話

そこで、あの浮浪者をやとったんだが、だいじな研究ノートと金をもって、にげてしまった」「浮浪者は警察にいるよ」「あっ、あいつが……」 透明人間が、すっくと立ちあがった。そのとき、玄関のベルがなった。ベルの音をききつけると、透明人間はケンプ博士...
海野 十三

初級翻訳・透明人間 第24話

さいごには食堂をかけぬけて、ベッドの売場から洋服ダンスのならんでいるところへ逃げこみ、そのかげで着ているものをすっかりぬぎすてて、もとの透明な姿になることで、追手につかまるのをなんとかのがれたんだよ」「やれやれ、大苦労をしたものだね……」「...
海野 十三

初級翻訳・透明人間 第23話

追っかけてきたやつらは、うすくなって、ついに消えてしまった足あとをさがして、その辺をうろうろしていたよ」「やれやれ、透明になっても、いいことばかりじゃないね」「それはそうだ。だが、もちろん、すてきなことだってあるからね。かけまわっているうち...
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