名なし指物語

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名なし指物語

初級翻訳・名なし指物語 第4話

さっきまでカルタ遊びで賑わっていた台所のほうも、もう寝静まっていました。チョロチョロと小川の水の流れる音だけが、この深い静けさの中から聞こえてくる唯一の物音でした。マタンの左手がちょうど、引き出しの中の財布を覆い隠そうとしたとき、彼は「コツ...
名なし指物語

初級翻訳・名なし指物語 第3話

「旅の方のようですが、どちらへ行かれるのですか?」マタンは、顔のつるりとしたその男を、なんて嫌な感じのやつだろうと思いましたが、正直に、これから帰ろうとしている自分の村の名前を告げました。「へえ、そうですか」男は、まるでうれしいニュースを聞...
名なし指物語

初級翻訳・名なし指物語 第2話

「マタンちゃん、いけないってば!」ジュリーが右手を引っ張ると、マタンは引っ張られるままに降りてきました。けれど、どうしたことでしょう。マタンは左手を押さえて、その場にしゃがみ込んでしまいました。顔色は真っ青でした。「あっ、マタン……!」ジュ...
名なし指物語

初級翻訳・名なし指物語 第1話

南のほうのあたたかい町に、いつもむっつりと仕事をしている、ひとりの年とった木ぐつ屋がいました。目はぞうのように小さく、しょぼしょぼしていましたが、それにひきかえ、鼻とてのひらが、人一ばい大きく、そのうえぶかっこうでした。けれど、そのぶかっこ...
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