河童の話

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折口 信夫

初級翻訳・河童の話 第8話

数を数えなければならない理由は、もともとの河童の伝説にあったものが、ただ受け継がれているにすぎないのです。平戸にはまた、こんな言い伝えもありました。ある大きなお侍の屋敷に、下女が働いていました。お皿を片付けさせていたところ、一枚とり落として...
折口 信夫

初級翻訳・河童の話 第7話

「河童の頭には、立派な皿がちゃんとのっかっているんだよ」と答える人がとても多いのです。ただ、その「皿」のあり方について詳しく聞いてみると、お皿が上を向いてぽっかりと口を開けているとする説もあれば、頭のてっぺんにピタッと伏せられていると言う説...
折口 信夫

初級翻訳・河童の話 第6話

金の網かゝれとてしも波の月(信章)河童の生けどり秋を悲しむ(同)うそ噺聞けばそなたは荻の声(桃青)地獄のゆふべさうもあらうか(章)飛ぶ蛍水は却つて燃え上り(青)熊手鳶宮勢多の長橋(章)釣瓶とり龍宮までも探すらむ(青)亀は忽下女と現れ(章) ...
折口 信夫

初級翻訳・河童の話 第5話

このお椀を借りるお話が、そんなに近代になってから作られたものではない様子を見ても、貧しい農民たちが、立派なお膳やお椀を使って盛大にお客さんをもてなすなんて夢にも思わなかった時代から、すでにこのお話があったらしいということは見当がつきます。そ...
折口 信夫

初級翻訳・河童の話 第4話

尾張の津島祭りも、その一部には馬の禊(みそぎ)の意味が含まれています。この神社の神職が厩の護符を配り歩いたのは、多くの馬たちが津島の神馬(しんめ)の代わりとして、禊の恵みを受けられるようにするためでした。馬は津島の神馬なのです。その馬の口綱...
折口 信夫

初級翻訳・河童の話 第3話

そうした人食い妖怪の災いから身を守る必要は、特に葬式や墓掘りの際、強く意識されていました。お坊さんの知識から「火車」という言葉が広まったと考えられます。江戸時代の中期まで、遊郭などで使われていた「くわしや(火車)」という言葉には、いろいろな...
折口 信夫

初級翻訳・河童の話 第2話

馬の足跡にたまった少しの水の中にさえ、河童が住んでいるという言い伝えが広い範囲にあるのは、地下水には神聖な力が宿っているという信仰からきています。昔の人たちは、水の精霊はどこへでも自由に通い歩くものだと考えていたのです。トイレの下から手を出...
折口 信夫

初級翻訳・河童の話 第1話

ぼくは二つの夏のあいだ、壱岐(いき)という島へ渡りました。そして、この島が、北九州じゅうの河童(かっぱ)の伝説が集まる場所になっていることを知ったのです。さらに考えてみると、かすかではありますが、水の神さまを信じる古い姿が、今でもこの島の人...
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