宮沢 賢治 初級翻訳・水仙月の四日 第2話 聞こえてくるのは、雪婆んごがあちこちを飛び回って叫ぶ声、お互いの革むちの音、そして雪の中を駆け回る九匹の雪狼たちの息の音だけ。その音の中に、雪童子はふと、風に消されそうな、さっきの男の子の泣き声を耳にしました。雪童子の瞳が、少し変な光を放っ... 宮沢 賢治水仙月の四日
宮沢 賢治 初級翻訳・水仙月の四日 第1話 雪婆んごは、ずっと遠くへ出かけていました。猫のような耳をして、ぼんやりとした灰色の髪をした雪婆んごは、西の山並みの、ちぢれてギラギラ光る雲を越えて、遠い場所へ旅をしていたのです。ひとりの男の子が、赤い毛布にくるまって、頭の中は「カリメラ(砂... 宮沢 賢治水仙月の四日