竹久 夢二

スポンサーリンク
玩具の汽缶車

初級翻訳・玩具の汽缶車 第1話

お庭の木の葉が、赤やすみれ色に染まったかと思ったら、一枚散り、二枚落ちていって、お庭の木はみんな、まるで服を着ていない子どものように、寒そうに手を広げて、じっと立っていました。「つづれさせさせ はやさむなるに」あの歌も、もう聞かれなくなりま...
桜さく島

初級翻訳・桜さく島 第1話

夕暮れどきの春のさみしさは、つまびきの音に合わせて歌う声を聴いてごらんよ。「あきらめろと言うのは、死ねという謎解きなの?死んだら野山の土になってしまうのに」隅田川「鈴木春信」の浮世絵に描かれた女性の髪をすべり落ちたような黄楊の小さな櫛だろう...
大きな蝙蝠傘

初級翻訳・大きな蝙蝠傘 第1話

それは、ほんとうにとっても大きなかさ(蝙蝠傘)でした。幹子(みきこ)ちゃんは、このごろ田舎の方から、新しくこちらの学校へ転校してきたばかりの新入生でした。髪型も着物も、東京の女の子たちと比べると、かなり田舎っぽく見えました。けれど幹子ちゃん...
大きな手

初級翻訳・大きな手 第1話

ある町のはずれで、女の子のAちゃんとBちゃんがお話ししています。A:まあ、あなたの手って本当にきれいね。白くて細くて、そしてなんてやわらかいのかしら。まるでマリア様の手みたいだわ。B:そうかしら?A:あら、自分ではそう思わないの? これがき...
人形物語

初級翻訳・人形物語 第1話

1 ある小さな女の子と、大きな人形が、ある日お花さんのおうちを訪ねました。 ところがその女の子は、それはもう本当小さな女の子で、その人形はまた、それはそれは見事な大きな人形だったのです。 そのため、お出迎えに出たお手伝いさんには、人形の姿し...
たどんの与太さん

初級翻訳・たどんの与太さん 第1話

「どうして僕のお寺の和尚さんは、僕に『与太郎』なんて名前をつけたんだろう」与太郎は不思議に思いました。街の飴屋のおじいさんが、「飴の中から与太郎さんが出たよ」と歌いながら大きなナイフで飴の棒を切ると、中からいくらでも与太郎の顔が出てくるので...
スポンサーリンク