こがね丸

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初級翻訳・こがね丸 第13話

「これはおかしい、道に迷ったか」と向こうを透かして見ると、年を経た榎の木が小暗く茂る陰に、これぞと思われる洞窟がありました。「さては金眸の棲み処に違いない」と、さらに近づいて見てみると、あの聴水が言った通り、岩が高くそびえ立ち、まるで鑿(の...
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初級翻訳・こがね丸 第12話

ところが、この頃大王はどこからか『照射(てりしろ)』という女鹿を連れてこられ、その容姿に溺れておられるため、我らへの寵愛は日ごとに薄れ、密かに恨めしく思っていたのです……」そのようにして僕(しもべ)が、この前、黄金丸殿に追い詰められて以来、...
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初級翻訳・こがね丸 第11話

自ら宝珠を捨てて神祠を抜け出し、住処も定まらぬ野良狐となって山を彷徨い、金眸の髭の塵を払って阿諛追従(あゆついしょう)を尽くし、その威を借りて多くの獣を害した罪は、諏訪の湖よりも深く、那須野が原よりも大きい。だが、お前の尾はまだ九つには割け...
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初級翻訳・こがね丸 第10話

これも日頃、気疎ましいと思っていた黄金丸という奴を亡き者にしたので、胸にわだかまっていた雲霧が一時に晴れたからだろう……。それにしても、なんとよく照る月か。私がもし狸であれば、腹鼓でも打つところだ」と、あの黒衣の真っ赤な嘘を、それとも知らず...
こがね丸

初級翻訳・こがね丸 第9話

……いくらあいつに獅子(畑時能が飼っていた名犬)のような知恵と勇気があっても、わが大王に牙を向くなんて、蜀の犬が太陽に向かって吠えるような、愚かなこと極まりない。大王もその話を聞いて少しばかり恐れておられたので、軽々しく外に出ることもできな...
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初級翻訳・こがね丸 第8話

こうして今宵、図らずも殿たち二匹の話を鴨居の上で聞いてしまいました。嬉しくも今宵こそ、御恩に報いる時が来たと心の中で喜んでおりました。しかし、今の殿たちの言葉では、とても私を牙にかけて殺すことなどできないとお決めになっていたので、それならば...
こがね丸

初級翻訳・こがね丸 第7話

それなのに、なぜこれほど鈍く、足を傷つけられたのか」そう不思議がって尋ねると、黄金丸は答えました。「これには深いわけがあるのです。もともと私は、あの金眸(こんぼう)と聴水(ちょうすい)を、倶に天を戴かぬ仇として狙い、常に油断なくおりました。...
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初級翻訳・こがね丸 第6話

それでも諦めきれなかったのか、今しがた私の巣に忍び込み、無残にも私の連れ合いを噛み殺し、私を奪い去ろうとしたので、逃げ惑ってつい、殿の枕元を騒がせてしまいました。無礼の罪をお許しください」と、涙ながらに語りました。黄金丸も「不憫なことだ」と...
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初級翻訳・こがね丸 第5話

近づいてよくよく見てみると、耳が尖って口元も鋭く、間違いなく狐なのですが、その尾の先の方の毛が抜けていて、なんとも見苦しい姿でした。この時、黄金丸はこう思いました。「以前、文角(ぶんかく)という犬が話してくれた物語に、聴水(ちょうすい)とい...
こがね丸

初級翻訳・こがね丸 第4話

重ねて言うなら、容赦はしないぞ」「それはこちらのセリフだ。お前のような奴と問答しても無駄だ。怪我をしたくなければ、その鳥を私に渡してさっさと逃げろ」「何度も言うが口うるさい奴だ。せっかく拾ったこの鳥を、お前なんかに渡せるか」「そうか、面倒だ...
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