銀河鉄道の夜

スポンサーリンク
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第16話

すると、ジョバンニは自分という存在も、自分の考えも、汽車やその学者さんや天の川も、みんな一緒になって、パッと光ってはしんとなり、消えてはまたパッとついて消える……そんな不思議な光景を見ました。一つの光が灯ると、広大な世界ががらりと広がり、あ...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第15話

そしてその見えない天の川の水をわたって、一人の神々しい白い服の人が、手を伸ばしてこちらへ来るのを二人は見ました。けれどもその時はもうガラスの呼子が鳴らされ、汽車は動き出しました。そう思ううちに、銀色の霧が川下の方からスーッと流れてきて、もう...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第14話

あんなに赤く光る火は、何を燃やしたらできるんだろう」とジョバンニが言いました。「サソリの火だよ」とカムパネルラが、地図と見比べながら答えました。「あら、サソリの火のことなら、あたし知ってるわ」「サソリの火って何だい?」とジョバンニが尋ねまし...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第13話

僕と一緒に汽車に乗っているのに、あんな女の子とばかり話しているんだもの。僕は本当に辛い。)ジョバンニはまた両手で顔を半分隠すようにして、窓の外を見つめていました。透き通ったガラスの笛のような音が鳴り、汽車は静かに動き出しました。カムパネルラ...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第12話

」「イルカですよ。」カムパネルラがそちらを見ながら答えました。「イルカだなんて、わたし初めてだわ。でも、ここ海じゃないんでしょう?」「イルカは、海にいるとは限らないんですよ。」あの不思議な低い声が、またどこからか聞こえてきました。本当に、そ...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第11話

本当に、その透き通ったきれいな風は、バラの香りでいっぱいでした。「いかがですか。こんなリンゴは初めてでしょう。」向こうの席の灯台守が、いつのまにか黄金色と赤色で美しく彩られた大きなリンゴを、落とさないように両手で膝の上にかかえていました。「...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第10話

私たちは神さまに召されているのです」黒服の青年は喜びで顔を輝かせながら、女の子に言いました。けれども青年は、なぜかまた額に深いしわを刻み、ひどく疲れている様子で、無理に笑いながら男の子をジョバンニの隣に座らせました。それから女の子に優しく、...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第9話

ご覧なさい。あれが有名なアルビレオの観測所ですよ」窓の外、まるで花火でいっぱいのようになっている天の川の真ん中に、黒くて大きな建物が四つほど立っていました。その一つの平らな屋根の上では、目が覚めるような、青い宝石と黄色い宝石の大きな二つの透...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第8話

だから川原で待っていて、サギがみんな、足をこうやって下ろしてくるところを、地面につくかつかないかの瞬間に、ぴたっと押さえてしまうんです。するともうサギは、固まって安心して死んでしまいます。あとはもう、お分かりの通り、押し葉にするだけですよ」...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第7話

それでも確かに流れていることは、二人の手首の、水に浸したところが少し水銀色に浮いたように見え、その手首にぶつかってできた波が、美しい燐光を上げてチラチラと燃えるように見えたことでも分かりました。川上の方を見ると、すすきがいっぱいに生えている...
スポンサーリンク