海底の魔術師

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江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第25話

二十面相がどちらへ逃げたのかわかりません。明智がそこでちょっとためらっているうちに、ふたりの距離はますます離れてしまいました。しかたがないので、一方の岩穴を懐中電灯で照らしながら進んでいきましたが、二十メートルもいくとそこが行き止まりになっ...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第24話

そして、だれが漕いだのだ」「明智小五郎が漕ぎました。船は漁師から借りたのですよ。明智と賢吉は、親子のような漁師のふうをして、われわれの目をくらましたのです」それを聞くと、首領は暗闇のなかで、グッとジャックの腕をつかみました。「きさま、それを...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第23話

かれらの目のリンのような光は、パッと、もえたつように強くなり、するどい牙を、ガチガチと、かみならし、するどいツメのはえた、両手をひろげて、首領のまわりをとりかこみ、いまにもくいつきそうな、ものすごい形相をしめしました。さすがの怪物団の首領も...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第22話

ジャックが鍵で牢屋の戸を開けると、二人はその中に足を踏み入れました。中を見ると、賢吉少年が岩部屋の隅っこに、うつむいてうずくまっています。二人が入ってきても、少年は身動き一つしません。眠っているのか、それとも死んでしまったのかと思えるほどで...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第21話

「おや、変な子どもが来たな」と思ってよく見ますと、その子どもも顔を黒く塗っていましたが、どこかに小林君の面影がありました。やっぱり小林少年の変装姿だったのです。「あっ、小林さん……。」賢吉少年は、また叫ばずにはいられませんでした。明智探偵は...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第20話

船長が船員や水夫たちを呼び集めて、ある命令を下したのです。すると船員や水夫たちは忙しそうに歩き回り、何かの用意を始めました。まるで戦争でもはじまるような騒ぎです。無電技師は味方の潜航艇を無線で呼び返し、まもなくあの小型潜航艇がハヤブサ丸のす...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第19話

岸から百メートルほど離れたところで浮上しました。明智探偵と小林少年は、服もシャツも脱いで、靴と一緒に小さく丸め、それを頭の上にくくりつけて海の中へ飛び込みました。そのあたりは、見上げるような岩の切り岸で、その下に荒波が押し寄せ、真っ白に泡立...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第18話

潜水夫たちはそれを見たとき、あまりの恐ろしさに体がしびれたようになって、叫ぶことも逃げ出すこともできなくなってしまいました。魚形艇の長い背中には、見るも不気味な化け物が重なり合ってへばりついていたのです。それは八匹の鉄の人魚でした。まったく...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第17話

すると、水夫が恐ろしい力で賢吉君の肩を押さえて、そこへ座らせてしまいました。「ウフフフ、君を捕って食うわけじゃない。じっとしていればいいんだ。あれらは急ぎの用事があって、これから出かけるんだからね」そのものが、もう全身を現してこちらへ近づい...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第16話

「小林さんはどこにいるんですか? だれもいないじゃないですか」少し怖くなってそう言うと、水夫は言いました。「ほら、そこですよ。あのタルの向こうですよ」そう言って、賢吉少年の手をとりました。見ると、三メートルほど先に、大きなビールのタルのよう...
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