竜

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初級翻訳・竜 第4話

とはいえ、確かに自分の目で見たのですから、考えれば考えるほど不思議でたまりません。そこで、すぐそばの柱の下で死んだように座り込んでいた叔母の尼を抱き起こすと、妙に照れくさいような気持ちを隠しながら、「竜を……ご覧になれましたかな?」と、おず...
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初級翻訳・竜 第3話

そのうちに日数は過ぎ、ついに竜が昇天するという三月三日となってしまいました。そこで恵印は約束の手前、今さらどうすることもできず、渋々と叔母の尼を連れて、猿沢の池が一目で見渡せるあの興福寺の南大門の石段の上へと向かったのでございます。ちょうど...
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初級翻訳・竜 第2話

「すると興福寺の南大門の前で、思いがけなく顔を合わせたのは、同じ坊に住んでいた恵門(えもん)と申す法師でございます。それが恵印に出会うと、ふだんから片意地なげじげじ眉をちょいとひそめて、『御坊には珍しい早起きでござるな。これは天気が変わるか...
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初級翻訳・竜 第1話

一 宇治の大納言隆国は言いました。「やれやれ、昼寝から目覚めてみれば、今日はまた一段と暑いことだ。あの松の枝にかかる藤の花さえ、ゆらりと揺らすほどの風も吹いておらぬ。いつもなら涼しげに聞こえる泉の音も、どうやら油蝉の声にかき消されて、かえっ...
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