彼らはお行儀よく椅子から足をぶら下げたまま、キラキラと輝く瞳で、自分たちと同じ小さな、恵まれた白絹ずくめの仲間を眺めています……
前方左手には、神童の母親が座っています。
とてもふくよかな婦人で、二重あごに白粉を塗り、頭には鳥の羽を一本飾っています。
その隣には興行主がいます。
東洋風な風貌の紳士で、ひどく飛び出たカフスに、大きな金ボタンをつけています。
さて、前方中央の席には、大公夫人が座っています。
小柄で皺だらけで、ひからびてはいますが、優雅な芸術ならどんなものでも応援する方です。
夫人はふかふかのビロードの安楽椅子に座り、その足元にはペルシャ絨毯が敷かれています。
演奏する神童を見守りながら、両手を胸のあたりで、ネズミ色の絹の服の上に重ね、首をかしげている姿は、まるで気高い静寂を絵に描いたようです。
そのそばには侍女が控えています。
侍女も緑の縞模様の絹服を着ていますが、あくまで侍女の身分なので、背もたれに寄りかかることさえ許されていません。
ビビイは、とても華やかに曲を締めくくりました。
この小さな子供が、一体どこにこれほどの力を持っていて、グランドピアノを操るのでしょうか。
人々は自分の耳を疑うほどです。
行進曲のメインテーマである、雄々しく熱いメロディーが、豊かで心地よい和音を伴って、もう一度壮大に、もったいぶるように響き渡りました。
そしてビビイは、まるで祝典の行列とともに勝ち誇って行進しているかのように、拍子ごとに上半身を後ろへ反らせます。
それから力強く弾き終えると、身をかがめたまま、横にずり落ちるようにして椅子から降り、微笑みながら拍手を待ち構えました。
すると拍手が一斉に、感動と共に、熱い誠意を込めてほとばしりました。
さあ、見てごらんなさい。
女の子のようなかわいいお辞儀をしているあの子の、ほっそりとした腰つきはどうでしょう。
手を叩け。
もっと手を叩け。
ああ、ちょっと待ってくれ。
今、手袋を脱ぐから。
ばんざい!
かわいいサッコフィラックス――だかなんだか知らないけれど。
いやまったく、なんて恐ろしい小僧だろう。
―― ――
ビビイは三度も衝立の影から出てこなければなりませんでした。
それでようやく、彼はお許しを得たのです。
立っていた人たちや、遅れてきた人たちが後ろの方から割り込んできて、満員の会場にどうにかこうにか席を見つけました。
そこで演奏が続きます。
ビビイは自作の「夢想」を柔らかに奏でました。
曲はすべてアルペジオ(分散和音)で構成されていて、時折、かよわい翼のようなメロディーがその上に浮かび上がります。
その次には「梟(ふくろう)と雀」を弾きました。
この曲はいつも必ず大人気です。
まるで火のような効果をもたらします。
本当に子供らしい作品で、驚くほど朗らかです。
低音部には梟がとまっていて、薄い絹で覆われたような目で、不機嫌そうにパチパチとまばたきをしているのが目に浮かぶようです。
一方で、不協和音の中で、雀たちが梟をからかおうとして、ずうずうしくも、同時にこわごわと騒ぎ回っています。
この曲を終えたあと、ビビイは四度も歓呼の声に呼び出されました。ホテルの制服を着てぴかぴか光るボタンをつけた使用人が、ビビイのために三つの大きな月桂冠を壇上へ運び、横の方から差し出します。ビビイはそれを受け取り、感謝の挨拶をしました。
今度は、あの気高い大公夫人までが喝采の輪に加わっています。夫人は、本当にそっと平手を打ち合わせているだけなので、まるで音さえ聞こえてこないほどです。
この巧みな小僧が、拍手を引き延ばす術を心得ていることといったらありません。衝立の影からなかなか姿を現さず、壇に上がる階段のところでも少しぐずぐずして、あどけない嬉しさを顔に浮かべながら、花環についている繻子(しゅす)のリボンを眺めたりしています――もうそんなものは、とうに見飽きているというのに。
それから、わざとゆっくりとかわいらしくお辞儀をして、聴衆が満足するまで騒ぎきるだけの余裕を与えます。彼らの手から生まれる貴い響きを、少しも無駄にしないためです。
「『梟』は僕の当たり芸だな」と、彼は考えます。
その言い回しは、興行主に教わったものでした。
もうじき「幻想曲」です。本当はそちらの方がずっといい曲なのです。特に、嬰ハ音(C#)に移るところが最高です。
「でも、お客さんたちはこの『梟』にすっかり参っているね。実のところ、これは僕が作った一番最初の、一番ばからしい曲なんだけど」
そう思うと、彼はかわいらしいお辞儀をしました。
次に彼は冥想曲を一つ、そのまた次に練習曲を一つ演奏しました――なかなか盛りだくさんなプログラムです。
冥想曲は、曲の進み方が「夢想」とよく似ています。といっても、悪口を言っているわけではありません。
その後の練習曲で、ビビイは自分のテクニックの冴えを遺憾なく発揮しました。ただ、それは彼の創作の才能に比べれば、少し劣っているかもしれません。
そして、いよいよ次は「幻想曲」です。
これが彼の秘蔵の曲でした。彼はこの曲を、弾くたびに少しずつ変えて演奏します。自由に奏でるのです。だから、調子のいい晩などには、新しい思いつきや転調のアイデアが浮かんで、弾いている自分自身が驚かされることさえあるのでした。
小さな体で、白く輝きながら、彼は大きな黒いグランドピアノの前に腰かけています。壇上にただ一人選ばれた存在として、ぼんやりとした群衆を眼下に見下ろしています。
群衆は、みんなでただ一つの鈍く、重苦しい魂しか持っていません。その魂に対して、彼は一人離れて抜きん出た魂で、働きかけているのです。
……柔らかな黒い髪が、白絹のリボンごと額にかぶさりました。
骨太で、よく鍛えられた手首が躍動します。そして、鳶(とび)色がかった子供らしい頬の筋肉が、かすかに震えているのが見えます。
時折、忘却と孤独の瞬間が訪れます。
すると、彼の異様で、薄黒い縁取りのある柔和な瞳は横へそれて、聴衆から離れ、自分のそばにある絵で飾られた壁の方へ向かいます。
さらにその先を見通すと、ついに漠然とした生活に満ちた、波乱万丈な遠い世界へと沈み込んでいくのです。
しかし、しばらくすると、目尻からある一瞥がふっと広間の中へ戻ってきます。
すると、彼は再び人々を直視しているのです。
悲しみと歓喜、高く舞い上がることと、墜落すること――「僕の幻想曲だ」と、ビビイはいつくしみ深く考えます。
「さあ、みんなよく聴いて。ここがあの嬰ハ音へ移るところなんだよ」
そして彼は嬰ハ音へ移りながら、ゆっくりと音を延ばして弾きました。
「みんな、気づいてくれるかな」
いや、いいえ。どうして、みんな気づくはずもありません。
そこで彼は、せめて何か目に見えるものでも示してやろうと思い、かわいらしい眼つきをして天井を見上げました。
人々はいくつもの長い列になって座ったまま、神童を見守っています。彼らもまた、そのありふれた頭脳の中で、いろいろなことを考えているのです。
コメント