ちいさこべ

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初級翻訳・ちいさこべ 第3話

そこは板敷で、薄縁(うすべり)を敷いた上に、夜具を並べて寝るようになっている。切り窓の障子が明るんでいて、隅のほうでくろが一人、掛け布団を頭までかぶって寝ており、まん中の広いところでは、十何人もの子供たちが、くちゃくちゃにした夜具の上で暴れ...
ちいさこべ

初級翻訳・ちいさこべ 第2話

そうした立地が幸いしたのか、隣町のお屋敷の一角と、この福田屋だけは奇跡的に焼け残った。「一面の焼け跡で不用心だからと、奥の方たちはまだ目白の親戚のところにいるそうですが、店はもう開けていましたよ」「そいつはよかった」茂次は言った。『大留』の...
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初級翻訳・ちいさこべ 第1話

一 茂次は川越へ出張の仕事に出ていたので、火事のことを知ったのは翌日の夕方のことだった。 当日の夜にも、ちらりと耳にはしていた。川越藩の殿様(松平直温)が国元にいるため、江戸の屋敷から急報があったのだろう、「かなり大きく燃えている」という噂...
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