卵塔場の天女

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卵塔場の天女

初級翻訳・卵塔場の天女 第4話

このまま僕をのんびり待っていてくれてもいいですし、もしよかったら先生もいっしょに来ていただければもっと嬉しいです。そうそう、一番電車のときに国境の峠を通り抜けて、『ここからが故郷です』と言ったとき、先生は何と言いましたっけ?あの大潟(おおが...
卵塔場の天女

初級翻訳・卵塔場の天女 第3話

実は今しがた……そこに一群、鰻、鯰(なまず)、鰌(どじょう)、穴子などがごちゃごちゃと並ぶ店先で、鮒を活かした盤台の前へ立ち止まり、三傘夫人が「その大きいのを」と指さすと、ばちゃんと跳ね上がるのを大年増が掌(てのひら)に掬い上げたのですが、...
卵塔場の天女

初級翻訳・卵塔場の天女 第2話

戸籍には「音曲教師」と届け出ているので、その通りに書けばいいものを、ぶっきらぼうに「能職」とだけ。これに対して私も何か一工夫したいと思い、年の割に頭も禿げているし、目立つように――「学校教授、槙村」と名刺を差し出して済ませました。霜月(十一...
卵塔場の天女

初級翻訳・卵塔場の天女 第1話

一 冷たい時雨(しぐれ)に打たれて、青く光っているのは蒼鬣魚(そうりょうぎょ)のヒレです。形は小さいけれど、三十枚くらいずついくつもの山にして並べられた、あの暗い灰色をした菱形の魚を、まるでピラミッドのように積み上げています。一番下に積まれ...
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