初級翻訳・狼森と笊森、盗森 第3話

宮沢 賢治

みんなはあっけにとられながらも、ガヤガヤと家に帰ってみると、粟はちゃんと納屋に戻っていました。
そこでみんなは、笑いながら粟餅を作って、四つの森に持っていきました。
中でも盗森には、一番たくさん持っていきました。
その代わり、少し砂が混じっていたそうですが、それはどうしようもないことだったのでしょう。

それからというもの、森はみんなのすっかり良い友達になりました。
そして毎年、冬の初めには必ず粟餅をもらいました。
しかし、その粟餅も時節柄ずいぶんと小さくなりましたが、「これも仕方のないことだ」と、黒坂森の真ん中にいる真っ黒で大きな岩が、最後にお話ししてくれました。

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