「その代わり、金にしたものが気に入らなかったら、左手の人差し指で元通りにできるなら、いいと思うわ。
もしそうなら、今日のお昼からでも早速やってみたいことがあるの!」
「どんなことか聞いてみたいね」とユースタスが言いました。
「だって」とペリウィンクルは答えました。「あたし、左手の人差し指で、この辺の金色になっちゃった木の葉を全部触って、すっかり元の緑色に戻してみたいの。
そうしたら、嫌な冬なんて来ないで、すぐにまた夏になるでしょう?」
「おう、ペリウィンクル!」ユースタス・ブライトは叫びました。「それは君、間違っているよ。そんなことをしたら、いろいろと困ったことが起きるぞ。
もし僕がマイダスだったら、今日のような金色の秋の日を何度も何度も繰り返して、一年中ずっと続かせること以外、なにもしたくないね!」「おっと、いい考えが浮かんだのは、いつも後になってからだなあ。
どうして僕は、マイダス王が年老いてからアメリカへやってきて、他の国で見かけるような陰気な秋の風景を、この辺りのような輝くばかりの美しい姿に変えてしまった、というお話にしなかったんだろう? つまり彼が、自然という大きな書物のページを金色に塗り上げていったという風にね。」
「ユースタスにいさん!」と、スウィート・ファーンが言いました。
彼は可愛らしい小さな男の子で、「巨人の身長は正確には何センチあったの?」とか「妖精っていうのは、小さくても何センチくらいなの?」といった、細かい質問ばかりする子でした。
「メアリゴウルドはどれくらいの大きさだったの? それに、金になってからはどれくらいの重さだったの?」
「彼女は大体、君くらいの背丈だったよ」とユースタスは答えました。「それに金はとても重いから、少なくとも二千ポンド(約九百キロ)くらいはあっただろうね。金貨に換算したら、三万から四万ドル分くらいにはなったはずさ。僕は、プリムロウズがその半分の価値だとしても、十分すぎると思うけどね。さあ、みんな、この谷から登って、辺りを見渡してみようじゃないか。」
彼らはそうしました。
太陽は正午の位置を過ぎて一、二時間が経っていたので、西日の輝きが谷の大きな窪みにいっぱいになり、柔らかな光がそこに満ちあふれていました。まるで鉢になみなみと注がれた金色の酒が、周りの丘の間からこぼれ落ちそうになっているかのようでした。
昨日もこんな日でしたし、明日もきっと同じでしょう。それなのに、「こんなに素晴らしい日は今までになかった!」と、思わず叫ばずにはいられないような一日でした。
ああ、しかし一年を通じて、こんな日はそう滅多にあるものではありません! こうした十月の日は、一日一日がとても長く感じられるのが最大の特徴です。
ところがこの季節、太陽はどちらかといえばぐずぐずと遅く昇ってくるくせに、行儀よく六時か、あるいはもっと早く、まるで小さな子供たちが寝る時間のように、さっさと西の山へ隠れてしまうのです。
ですから、私たちはこの時期の日が長いなどとは言えません。
しかし、どういうわけか、その短さも、秋の日特有のたっぷりとした幅のある充実感で補われるのです。そしてひんやりとした夜になると、両腕では抱えきれないほど、「今朝から人生をたっぷりと楽しんだ」という満足感に包まれるのです。
「さあ、さあ、みんな!」とユースタス・ブライトは叫びました。
「もっと、もっと、胡桃(くるみ)を拾うんだ! 君たちの籠(かご)をいっぱいにするんだよ。そうしたら、クリスマス時分には、僕がみんなのためにそれを割ってあげて、面白い話をたくさん聞かせてあげるからね!」
こうして彼らは帰って行きました。
みんなとても元気でしたが、ただ一人、小さなダンデライアンだけは、可哀想に栗のイガの上に座ってしまったので、そのトゲがまるで針山に刺さったかのように彼に突き刺さっていました。
まあ、彼はどんなに痛かったことでしょう!
タングルウッドの遊戯室
――「子供の楽園」の話の前に――
毎年十月が来ては去っていくように、金色の十月の日々が過ぎ、鳶(とび)色の十一月も同じく過ぎ去り、寒い十二月もまた終わろうとしていました。
ついに楽しいクリスマスがやってきて、それと一緒にユースタス・ブライトもやってきました。彼が一枚加わると、クリスマスは一層楽しいものになるのでした。
そして、彼が大学から帰ってきた翌日、ひどい吹雪になりました。
その日まで冬は少しためらっていたのか、穏やかな日が何日も続いていました。それはちょうど、冬の皺くちゃの顔に浮かんだ微笑のようなものでした。
丘の南向きの斜面や、石塀で風を避けた場所などには、まだ緑のままの草が残っていたほどです。
つい一、二週間前、十二月に入ってからのことですが、子供たちはシャドウの谷川が谷間から流れ出るあたりの岸辺に、たんぽぽが一つ咲いているのを見つけたことさえありました。
しかし今ではもう、青草もたんぽぽも見られません。
これは、またひどい吹雪なのです! 大気を真っ白にして渦巻く吹雪の中で、もしもそんなに遠くまで見通せるとしたら、タングルウッドの窓からタコウニック山の丸い頂まで、一目で二十マイルもの吹雪が見渡せるはずでした。
その辺りの山々を巨人たちと見立てれば、それらの巨人たちがでかい雪合戦を始めて、おそろしく大きな雪の玉を、お互いに投げ合っているようにも見えました。
ひらひらと舞い降りる雪片があまりに多く、たいていは谷の中ほどの木々さえも、それに消されて見えませんでした。
もっとも時々は、モニュメント山のぼんやりした輪郭や、その麓に凍る湖水の滑らかな白い表面、あるいはもっと近くの黒や灰色の森林地帯などが、タングルウッドにこもる子供たちの目に見分けられることもありました。
しかしそれだって、吹雪をすかしてようやく見える程度のことでした。
それでも、子供たちはこの吹雪をとても喜んだのです。彼らは、一番深い雪の吹き溜まりの中へとんぼ返りを打ってみたり、さっき私たちがこのバークシア地方の山々がやっていると想像したような雪合戦をしたりして、とっくに吹雪ともすっかり仲良しになっていました。
それから今度は、彼らの広い遊戯室へと戻ってきました。そこは大広間に負けないほど広々としていて、大小さまざまな遊び道具でいっぱいでした。
中でも一番大きいのは揺り木馬で、まるで本物の小さな馬のようでした。
それから、布で作った人形のほかに、木製や、蝋(ろう)細工や、石膏(せっこう)や、瀬戸物で作られた人形たちの大家族が並んでいました。
また、アメリカ独立戦争のバンカーヒルの記念碑が作れるほどの積木や、九柱戯(きゅうしゅうぎ)の道具、いろんなボール、うなり独楽(こま)、羽子板、輪投げの棒、縄跳びなど、一つ一つ書き出していたらきりがないほど、素敵なものがたくさんありました。
しかし、子供たちはそんなもののすべてよりも、吹雪の方がもっと好きでした。
それは明日から、冬の間ずっと、元気に面白く遊べることを予感させてくれたからです。
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