初級翻訳・ワンダ・ブック――少年・少女のために―― 第9話

ホーソーン ナサニエル

翼の生えたスリッパとか、すべてこういう高く飛ぶ仕組みというものは、誰でもそれにいくらか慣れるまでは、なかなか扱いが難しいものなのです。

クイックシルヴァはパーシウスの、自分ではどうすることもできない活発さを面白がりました。そして、「まあ、そう滅茶苦茶に急がないで、隠れ兜を待っていなくちゃいけないよ」と言いました。

やさしいニンフたちは、波打った羽毛の黒い房のついた兜を、いつでもパーシウスの頭にかぶらせることができるように用意していました。そしてこの時、僕が今まで君たちに話したどんなことよりも不思議なことが起こったのです。その兜をかぶせられる直前まで、パーシウスは金色の巻毛と薔薇色の頬を持ち、腰には反りのある剣をさげ、腕にはピカピカに磨き上げられた盾をつけた、美しい青年としてそこに立っていました。その姿は、勇気と元気、そして輝かしい光そのものでできているように見えました。

ところが、その兜が彼の白い額にすっぽりとかぶせられると、パーシウスは跡形もなく消えてしまいました。そこには空っぽの空気が広がっているだけです。彼を隠す力を持つ兜さえも、もう見えなくなっていたのです!

「パーシウス、どこにいるんだい?」とクイックシルヴァが尋ねました。
「ええ、ここにいますよ。本当に!」とパーシウスは落ち着き払って答えました。

しかしその声は、澄み切った空気の中から直接響いてくるようにしか聞こえませんでした。
「ついさっきまでいたのと同じ場所にいますよ。僕が見えないのですか?」
「なるほど、見えないな!」と友人は答えました。
「君は兜の中に隠れてしまったんだ。だが、わたしに見えないのなら、ゴーゴンにだって見えはしない。さあ、わたしについて来るがいい。君がその空飛ぶ靴をどれだけ使いこなせるか、見せてもらおうじゃないか」

クイックシルヴァがそう言うと、彼の帽子についていた翼がひろがりました。まるで首が肩から抜けて飛んでいくかと思う間もなく、彼の体全体が軽々と空中に浮かび上がりました。

パーシウスもあとに続きました。二人が百フィートも昇らないうちに、パーシウスは、退屈な地上を遠く見下ろしながら鳥のようにすいすいと飛び回れることが、たまらなく愉快だと感じ始めました。

夜はすっかり更けていました。パーシウスは顔を上げて、丸く明るい銀色の月を見上げました。あそこまで飛んで行って、一生をそこで暮らすのも悪くない、そんな気分でした。

それから彼はまた下を見下ろしました。海や湖、銀の糸のように流れる川、雪をかぶった山頂、広い野原、黒々とした森、白い大理石でできた町などが見えました。月の光がそれらすべての景色を優しく照らしている様子は、月の世界や他のどんな星の世界にも負けないほど美しく思えました。

また彼は、他の景色の中に、自分のなつかしい母が住むセライファス島を見つけました。時折、パーシウスとクイックシルヴァは雲に近づきました。遠くから見ると銀の羊の毛のように見えますが、中へ飛び込んでみるとそれは灰色の霧で、体が冷たく濡れてしまうのでした。しかし、二人の飛び方はとても速かったので、すぐに雲を抜けて、また月光の中へと飛び出しました。

高く飛んでいた鷲が、姿の見えないパーシウスにぶつかりそうになったこともありました。何よりもすばらしかったのは、空に巨大な篝火を焚いたかのように、突然輝き出して、百マイルにもわたって月さえも光を失うほどの、隕石が落ちる光景でした。

二人でどんどん飛んでいるうちに、パーシウスはすぐそばで衣擦れの音がするような気がしました。それはクイックシルヴァがいるのとは反対側から聞こえてくるのですが、見えるのはやはりクイックシルヴァだけです。

「僕のすぐそばで、そよ風にさらさらと鳴っているこの着物は誰のものですか?」とパーシウスは尋ねました。
「ああ、わたしの姉の着物だよ」とクイックシルヴァが答えました。
「言っただろう、彼女も一緒に来ているんだ。わたしたちは彼女の手を借りなければ何もできないのさ。彼女がどれほど賢いか、君にはまだ分からないだろうね。その上、彼女はとてもいい目を持っているんだ。こうしていても、彼女には君が隠れ兜をかぶっていない時と同じように、はっきりと見えているのさ。ゴーゴンを最初に見つけるのは彼女だろう、これだけは言っておくよ」

空中をずんずん飛んでいくと、彼らはやがて大きな海の上まで来ていました。はるか下の方では、波が海の中でどうどうと逆巻き、長い海岸線に沿って白い磯波を打ち上げ、岩の断崖にぶつかっては泡となって砕け、雷のような響きを立てていました。もっとも、パーシウスの耳には、それが半分眠りかけた赤ん坊の声のような、静かなつぶやきとして届いていましたが。

ちょうどその時、すぐそばの空中で声がしました。それは女の声で、音楽的ではありましたが、世間で言う美声とは少し違う、重々しく穏やかな響きでした。

「パーシウス」その声は言いました。「ゴーゴンがいますよ」
「どこにですか?」パーシウスは叫びました。「僕には見えませんが」
「あなたの下の、島の海岸にいます」と、その声は答えました。「あなたの手から小石を落としたら、ちょうど彼らの真ん中に落ちるような距離ですよ」

「言っただろう、彼女が一番最初にゴーゴンを見つけると」とクイックシルヴァがパーシウスに言いました。
「さあ、あそこにいるぞ!」

彼の真下、二、三千フィートのところに、パーシウスは小さな島を見つけました。岩でできた岸をぐるりと囲むように海が白い泡となって砕け散っていましたが、ただ一箇所だけ、雪のように真っ白な砂浜になっていました。彼はその方角へ降りていき、黒い岩の崖の下にある、何かキラキラと固まったような、重なり合っているものをよく見ました。すると、これは驚いたことに、あのおそろしいゴーゴンたちだったのです!

彼らは、雷のような海鳴りの音を子守唄にして、ぐっすりと眠り込んでいました。というのも、これほど獰猛な怪物を眠りに誘うためには、普通の人間なら耳が聞こえなくなってしまうほどの大きな騒音が必要だったからです。

月の光が、彼らの鋼鉄のようなうろこや、砂の上にだらりと垂れ下がった金の翼の上でキラキラと輝いていました。彼らが恐ろしい真鍮の爪をにゅっと突き出して、波に洗われた岩のかけらをぎゅっとつかんでいるのは、きっと誰か哀れな人間をずたずたに引き裂いている夢でも見ているからでしょう。彼らの頭の上で髪の代わりにうごめいている蛇たちも、やはり眠っているようでした。もっとも、時々身をよじって頭をもたげ、眠たげに「しゅっしゅっ」と音を立てて二股の舌を出すものもいましたが、それもすぐに仲間の蛇の間にもぐり込んでしまいました。

ゴーゴンたちは、とても大きな金の羽を持った甲虫、あるいはトンボ……そういった類のものに似ていました。醜いと同時に美しく、とにかく他のどんなものよりも恐ろしい、巨大な昆虫のようでした。ただ、それが現実の昆虫より千倍も百万倍も巨大なだけです。それでいて、どこか人間のような雰囲気も漂わせていました。

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