怪人二十面相

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怪人二十面相

初級翻訳・怪人二十面相 第16話

中村係長はひったくるようにそれを受け取ると、しわを伸ばしてすばやく読み下しましたが、読み進めるうちに、係長の顔は憤怒のあまり、紫色に変わったかと見えました。そこには、つぎのような馬鹿にしきった文言が書きつけてあったのです。小林君によろしく伝...
怪人二十面相

初級翻訳・怪人二十面相 第15話

先にも述べた通り、この賊はいくつもの顔を持っていて、老人にも、青年にも、時には女性にさえも化ける怪物です。そのため、世間はもちろん、警察の係官たちでさえ、その本当の容貌はまったく知らなかったのです。それにしても、これはなんという醜い顔でしょ...
怪人二十面相

初級翻訳・怪人二十面相 第14話

地下室で、この騒ぎを聞きつけた少年探偵は、うれしさで飛び立つばかりです。この不意打ちには、さすがの二十面相も仰天しないではいられません。「なに?」と、うめいて、スックと立ち上がると、落とし戸を閉めることも忘れて、いきなり表の入り口へ駆け出し...
怪人二十面相

初級翻訳・怪人二十面相 第13話

僕にはピッポちゃんという飛行機があるじゃないか」それを考えると、うれしさに顔が赤くなって、胸がドキドキと踊りだすのです。小林君は興奮に震える手で、手帳に賊の巣窟の位置と、自分が地下室に監禁されていることを記し、その紙をちぎって細かく折りたた...
怪人二十面相

初級翻訳・怪人二十面相 第12話

地下室は十畳ほどの広さで、四方をコンクリートの壁に囲まれた、以前は物置きにでも使われていたらしい部屋でした。どこかに階段があるはずだと思って探してみると、大きな木のはしごが、部屋の片方の天井に吊り上げてあるのがわかりました。出入り口を塞いだ...
怪人二十面相

初級翻訳・怪人二十面相 第11話

「いや、失敬、失敬。君が大人びた言葉を使って、あんまり困らせてくるもんだから、つい吹き出してしまったんだよ。」賊はやっと笑い終えて、そう答えました。「というのはね。おれはとうとう、君の正体を見破ってしまったからさ。この二十面相の裏をかいて、...
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初級翻訳・怪人二十面相 第10話

その部屋の真ん中に、布を巻いたままの仏像のガラス箱が、電灯もない、はだかろうそくの赤茶けた光に照らしだされています。「よしよし。おまえたち、うまくやってくれた。これは褒美だ。どこかへ行って遊んでくるがいい」三人の者に数枚の千円札をあたえてそ...
怪人二十面相

初級翻訳・怪人二十面相 第9話

勝手に計画を実行するばかりです」羽柴氏も近藤老人も、この少年の元気を、持て余し気味でした。そして、長いあいだの協議の結果、とうとう小林少年の考えを実行することに話が決まりました。仏像の奇跡さて、お話は飛んで、その夜のできごとに移ります。午後...
怪人二十面相

初級翻訳・怪人二十面相 第8話

「うん、私立探偵という手があるな。しかし、個人の探偵などに、この大事件が解決できるだろうか」「聞くところによりますと、なんでも東京に一人、とても優秀な探偵がいると申すことでございますが」老人が首をかしげているのを見て、早苗さんが突然口をはさ...
怪人二十面相

初級翻訳・怪人二十面相 第7話

そこで闇の中の格闘が始まったのですが、気の毒な松野は助けを求める間もなく、たちまち賊に組み伏せられ、賊がポケットに用意していた絹ひもで縛り上げられ、猿轡をされてしまったのです。そして、服を取り替えられたうえに、高い木の股へ担ぎ上げられたとい...
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