初級翻訳・スナマンヂウ 第1話

スナマンヂウ

太陽がカンカンと照りつけているので、次郎は暑くてたまりません。
海岸の砂は、さわると熱くやけついていました。
「砂まんじゅうを作ろう。太陽でうまく焼けるだろう」
次郎は海に入って、ブリキのバケツに水をいっぱい汲みました。
波はジャブリ、サラサラと、次郎の裸足にかかっては引いていきます。
次郎は熱い砂のところへ戻って、砂と水を混ぜて、おまんじゅうをこしらえました。
一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ。
日に照らされて、おまんじゅうがうまく焼けるまで、次郎は馬になって砂の上を遠くまでかけていきました。
ピョン、ピョン、パカ、パカ、ピョン、ピョン、ポコ、ポコ。
次郎はかけ回りながら、大きな声で歌いました。
「あつい あつい
できたての 砂まんじゅう。
砂まんじゅうができたら パカ、パカ
ピョン、ピョン、パカ、パカ
おうまに つんで
まちへ うりに いきましょう」
しばらくして、もううまく焼けたかなと思って、おまんじゅうを置いたところへ帰ってきてみると、おまんじゅうは一つもありません。
ジャブリ、サラサラ。
ジャブリ、サラサラ。
と、小さな波が寄せては返しています。
おまんじゅうはどこへいったのでしょう?
次郎は泣き出しました。
お母さんがきて、おっしゃいました。
「おまんじゅうは、波がみんな食べてしまったんだよ」
次郎は飛びあがって、大きな声で歌って笑いだしました。
「ちいさな波が ぼくの砂まんじゅうを 食べちゃった、ワッハッハ。
ちいさな波が ぼくの砂まんじゅうを 食べちゃった、ワッハッハ」
すると波も歌っています。
「ジャブリ、サラサラ、
砂まんじゅうは だいすきだ。
ジャブリ、サラサラ、
砂まんじゅうは だいすきだ」

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