初級翻訳・魔女の家で見た夢 第5話

The Creative CAT

老婆の顔には醜い悪意と歓喜の表情が浮かんでおり、目が覚めたときも、彼は自分を急かし脅迫する老婆のしわがれた声を思い出すことができました。
老婆はこう言うのです。「黒の男と会い、みな共に究極の混沌の中心に設えられたアザトースの玉座へと行かねばならぬ」と。
独力で進めた探求がこれほど奥義に達した今、彼は己の血で以て「アザトースの書」に署名し、新たなる秘密の名を得なければならない、と。
彼が老婆とブラウン・ジェンキン、そしてもう一人と共に、混沌が座する場所――かそけき横笛が心を持たぬ様子で鳴り響く玉座――へと赴くことを妨げているのは、ある一つの事実でした。
そう、彼は「アザトース」の名を『ネクロノミコン』の中で見たことがあり、それが表すものは人間の手では描写することのできない、原初の恐ろしい邪悪だと知っていたからです。
老婆が出現してくるのは、決まって下向きと内側への傾斜が交わる部屋の隅、そこに漂う薄い気の中でした。
結晶化する地点は床よりも天井に近く、別の夢へとたゆたって行くまでの間に見える老婆の姿は、次第次第に接近し、少しずつはっきりとしていきました。
同じようにブラウン・ジェンキンもだんだんと近寄ってきて、この世ならぬ菫色の燐光の中で、黄白色の牙をショッキングに煌めかせていました。
そいつの発する忍び笑いは、ますますギルマンの頭の中に直接響くようになり、朝になっても、そいつがどんなやり方で「アザトース」「ニャルラトホテップ」という言葉を発音したか、はっきりと思い出すことができました。
深い夢の中でも同様に、全てがより一層鮮明になり、ギルマンは自分を取り巻く黄昏の深淵が、第四次元のそれであると感じるようになりました。
そこにある有機体の中で、嫌らしさがほとんどなく、ばらばらで無目的な動きをするものは、恐らく我々自身の惑星の生命体からの射影であり、その中には人類も含まれているのでしょう。
他の者どもについては、それら自身が本来属する単数ないし複数の次元圏の中で一体何者なのか、彼には考えてみようとする勇気さえありませんでした。
もう少し目的のある動きを見せるものどもの中の二つ――一つは玉虫色をした回転楕円体の泡からなるかなり大きな集まりで、もう一つはずっと小型で、未知の色をした、急速に表面の角度を変化させ続ける多面体――は、どうやら彼に注意を払っているようでした。彼が巨大なプリズムや迷路、立方体と平面のクラスタや疑似建造物の中で位置を変えると、それに応じてふらふらと前になり後ろになりしながら跡をつけ、その間じゅう、ぼんやりした金切り声と咆哮がどんどん大きくなっていくのでした。まるで、これ以上ないほど耐えがたい強さで、恐ろしいクライマックスが迫りくるかのようでした。

四月十九日から二十日にかけての夜、事態は新たな展開を見せました。
ふわふわと漂う泡の塊や、小さな多面体に案内されるようにして、半ば自分の意志とは関係なく黄昏の深淵をさまよっていたときのことです。彼は、隣り合わせにあった巨大なプリズムの集まりが、奇妙に規則正しい角度で並んでいることに気づきました。
次の瞬間、彼はその深淵から放り出されました。震えながら彼が立っていたのは、まばゆい緑色の光に包まれた、岩だらけの丘のふもとでした。
裸足で寝間着姿の彼は、歩こうとしても足がほとんど動かないことに気づきます。
渦巻く霧に隠されていないのは目の前の斜面だけで、彼はその霧の中から何かが飛び出してくるのではないかという恐怖に、身をすくませました。
その時、苦労しながら這い寄ってくる二つの姿が目に入りました――あの老婆と、毛皮に覆われた小さな生き物です。
老婆はひざまずいて身を起こすと、両腕を奇妙な形に交差させようとしていました。
一方、ブラウン・ジェンキンは、恐ろしいほど人間に似た前脚を、とてもしんどそうに持ち上げて、ある方角を指さしていました。
自分の中からわき上がったのではない衝動に突き動かされ、ギルマンは老婆の腕が作る角度と、あの悍ましい前脚が指し示す方向へと、足を引きずりながら進んでいきました。しかし、三歩も進まないうちに、彼はまたあの黄昏の深淵へと戻されてしまったのです。
彼の周りでは幾何学的な形をしたものが波打ち、いつまでも頭がくらくらするような感覚が続きました。
ついに彼は、ベッドの上で目を覚ましました。
そこは、あの気味の悪い古屋敷にある、ねじ曲がった角度の屋根裏部屋でした。

その朝、彼は何も手につかず、大学の講義をすべて休んでしまいました。
何か得体の知れない力に引っ張られるように、どうしても見当違いな方向へ視線が向いてしまい、床の一点から目を離すことができませんでした。
日が昇るにつれて、彼の虚ろな目は少しずつ焦点を変えていき、昼過ぎには何もない空間をじっと見つめてしまう衝動を、ようやく抑えることができました。
彼は午後二時ごろ、食事をとるために家を出ました。しかし街の狭い路地を歩いているうちに、自分がどうしても南東の方角を向いてしまうことに気づきました。
チャーチ街のカフェテリアに留まるのも一苦労で、食後には、自分を引っ張る未知の力が、さらに強まっているのを感じました。
結局のところ、彼は神経の専門医に相談すべきだったのです――夢遊病と関係があるかもしれないのですから――しかし今のところは、少なくとも自分の力でこの病的な呪縛を破ろうと、精いっぱい抗うことはできたようでした。
間違いなく彼には、その引力から遠ざかる方向へ歩く力も残っていました。だからこそ、意を決してその力に逆らう方角へと向きを変え、ギャリソン街をあえて北へと、ずるずると進んでいったのです。
やがてミスカトニック河に架かる橋にたどり着いた彼は、上流の方を見て冷や汗を流し、鉄の欄干を強く握りしめました。
そこには悪名高い島があり、午後の日差しの中で、立ち並ぶ古代の石たちが成す規則的な線が、ぼんやりと不機嫌そうに浮かび上がっていました。
そこで彼は、歩みを止めました。
その寂れた島に、はっきりと生き物の姿が見えたからです。二度目に見たとき、それが間違いなく、夢に現れては夢そのものを壊してしまうほど不吉な顔をした、あの異様な老女だと確信しました。
老女のそばに生えた高い草も揺れており、まるで別の生き物が地面を這いつくばって動いているかのようでした。
老女がこちらを向き始めたとき、彼は慌てて橋から離れ、街の迷路に身を隠そうと、波止場地帯の路地へと逃げ込みました。
しかし、島から遠ざかってもなお、茶色の服を着て腰の曲がった老女が、その残酷な目から醜く信じがたい邪悪を放っているのを感じていました。
南東へ引っ張られる力は依然として強く、古屋敷に入ってガタガタと音を立てる階段を上るには、途方もない決意が必要でした。
彼は何時間も、理由もなく黙り込んだまま座り、目を少しずつ西へと向けていきました。
六時ごろ、鋭敏になった耳で二階下から聞こえるジョー・マズレヴィチの哀れっぽい祈りを聞き取った彼は、必死の思いで帽子を掴み、夕暮れの街へと飛び出しました。
今度はどこへ導かれるにせよ、南へと引かれるがままに進んでいったのです。

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