忙しい一日が終わると、古い本を抱えて誰もいない教室へ行き、一人で夜学を続けるのが精一杯でした。
「気をつけないと、習ったことまで全部忘れてしまいそうだわ。もし何も知らないのと同じになってしまったら、ベッキーと何一つ変わらなくなってしまう。でも、私には忘れるなんてできそうもないわ。歴史の勉強だけは、どうしてもやめられない。ヘンリー八世に六人の妃がいたことなんて、どうして忘れられるかしら」
セーラの境遇がこのように変わると同時に、友達との関係も不思議なものになっていきました。これまでは、まるで高貴な身分でも持っているかのように大切にされていたのに、今では皆の仲間に入れてももらえなくなりました。セーラは一日中忙しくて、他の生徒たちと話す暇がないというのも事実でしたが、同時にミンチン先生がセーラを生徒たちから遠ざけようとしている事実に、セーラは気づかないわけにはいきませんでした。
「あの子が、ダイヤモンド鉱山を持っていたなんてねえ」と、ラヴィニアはあざ笑いました。「本当に笑っちゃうわよね。あの子、ますます変人になってきたわ。今までだって好きじゃなかったけれど、最近のような変な目で黙って見つめられると、たまらなくなるわ。まるで人の心を探るような目をしてさ」
それを耳にすると、セーラはすぐに言い返しました。
「その通りですよ。私は本当に、探るために人を見ているんです。いろいろなことを嗅ぎつけて、あとでそのことをじっくり考えてみるんですよ」
そう言ったのは、ラヴィニアの行動を見張っていたおかげで、嫌な目に遭わずに済んだからでした。ラヴィニアはいつも意地悪で、つい最近まで学校の自慢の種だったセーラをいじめることを、特に面白がっていたのです。
セーラは、自分から人に意地悪をしたり、邪魔をしたりすることは一度もありませんでした。セーラはただ、奴隷のように働きました。身なりがだんだんみすぼらしく、孤児らしくなってくると、食事も台所で食べるように言われました。彼女は誰からも見捨てられた者のように扱われました。彼女の心は強くなり、同時に傷つきやすくなっていきました。けれど、セーラはどんなに辛いことも、決して口に出すことはありませんでした。
「軍人は愚痴なんてこぼさないわ」セーラは歯を食いしばりながら言いました。「私だって、愚痴なんか言うものか。これは私の戦いなんだから」
そうは言うものの、彼女を慰めてくれる三人の友がいなかったら、セーラの心は寂しさのあまり壊れてしまっていたかもしれません。その友人の一人は、あのベッキーでした。初めて屋根裏で眠った夜も、壁一枚隔てた向こう側に、自分と同じような境遇の少女がいると思うと、セーラは何となく慰められるような気がしたのです。その慰めの気持ちは、夜が来るたびに強くなっていきました。
日中は二人とも用事が多く、言葉を交わす機会はほとんどありませんでした。立ち止まって少し話そうとすると、すぐに「怠けている」とか「暇をつぶしている」と思われてしまうため、それもできなかったのです。初めての朝、ベッキーはセーラにこう囁きました。
「私が丁寧な言葉を使わなくても、気にしないでくださいね。そんなことを言っていたら、きっと誰かに叱られてしまいますから。私、心の中では『どうぞ』とか『もったいない』とか『ごめんなさい』とか言っているつもりなんですけれど、口に出すと時間がかかってしまうから」
それでもベッキーは、夜が明ける前に必ずセーラの部屋にこっそりとやってきて、ボタンを留めたり、その他いろいろな手伝いをしてくれるのでした。夜になると、ベッキーはまたそっと戸を叩いて、何かセーラの用事をしに来てくれるのでした。
三人の友のうちの二人目は、アーミンガードでした。アーミンガードがセーラを慰めに来てくれるまでには、いろいろな思いがけない出来事がありました。セーラの心がようやく少し新しい生活に慣れてくると、セーラはしばらくの間、アーミンガードのことを忘れていた自分に気づきました。二人はいつも仲良しでしたが、セーラは自分の方がずっと年上のような気持ちでいたのです。アーミンガードは人なつっこい子でしたが、同時にまた、頭の回転が少し鈍いことも否定できませんでした。
彼女は、ただひたむきにセーラにすがりついていました。
勉強を教えてもらったり、お話をせがんだりしていましたが、アーミンガード自身からは、特に話すような話題も持っていないようでした。
つまり彼女は、どんなことがあっても忘れられない、というタイプの友達ではありませんでした。
ですからセーラも、アーミンガードのことは自然と忘れてしまっていたのです。
それに、アーミンガードは急に呼び戻されて、二、三週間ほど自宅に帰っていましたので、忘れられてしまうのも無理はありませんでした。
彼女が学校へ帰ってきたときには、もうセーラの姿は見えなくなっていました。
二、三日目になってようやく見つけたとき、セーラは両手に山のような繕い物を持っていました。
セーラは、もう服の繕い方まで教わっていたのでした。
セーラは青ざめて、まるで別人のような顔つきになっていました。
小さくなってしまったおかしな服を着て、黒い細い脚をにょきりと出していました。
「まあ、セーラさん、あなただったの!」
「ええ」
セーラは顔を赤らめました。
セーラは衣類を高く積み重ねて持ち、落ちないように顎で上を押さえていました。
セーラにまともに見つめられると、アーミンガードはますますどうしていいか分からなくなりました。
セーラは様子が変わったと同時に、何かまるで知らない女の子になってしまったのではないか――アーミンガードにはそう思えてなりませんでした。
「まあ、あなた、どう? お加減は?」
「わからないわ。あなたは、いかが?」
「私は――私は、おかげさまで、元気よ」アーミンガードは恥ずかしさと戸惑いで、どうすればいいのか分からなくなってきました。
そこで急に、もっと友達らしいことを言わなければ、と思いました。
「あなた――あなた、あの、本当に不幸なの?」
その時のセーラの態度は、あまりいいものではありませんでした。
セーラの傷ついた心は、ちょうど張り詰めていた時でしたので、こんなふうにデリカシーのない言葉をかけてくる人からは、早く逃げ出したいと思ったのです。
「じゃあ、あなたはどう思うの? 私が幸せだと思われるの?」
セーラはそう言い残して、さっさと去っていってしまいました。
その後、時が経つにつれて、セーラはアーミンガードを責めるべきではなかったと思うようになりました。
ただあの時は、自分の不幸のせいで何もかも忘れてしまっていたので、アーミンガードの心ない言葉に腹が立って仕方がなかったのです。
それに、落ち着いて考えてみると、アーミンガードはいつも気の利かない子で、心を込めて何かをしようとすると、かえって失敗してしまうのが常だったのでした。
それから五、六週間の間、二人は何かに遮られているかのように、近づくことができませんでした。
ふと行き会っても、セーラは横を向いてしまいますし、アーミンガードはアーミンガードで妙にかたくなってしまい、声をかけることもできませんでした。
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