モウグリの兄弟たち

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キプリング ラデャード

初級翻訳・モウグリの兄弟たち 第1話

モウグリの兄弟たち蝙蝠のマングが解き放つ夜を   鳶のチルがねぐらへと運ぶ牛豚どもが小屋に追われて   暁までは我らの天下今や誇りと力のとき   牙と蹴爪と鉤爪のおお、あの雄叫びを聞け!――「よき狩りを、   ジャングルの掟を守るものよ!」...
キプリング ラデャード

初級翻訳・モウグリの兄弟たち 第2話

父狼のあごは、ちょうど子供の首根っこをくわえていたが、仔狼のあいだにそっと置いたときでも、その牙は一本も赤ん坊の肌を傷つけることはなかった。「なんて小さいのかしら! すっ裸で――それに大胆ね!」母狼は、そっとささやいた。赤ん坊は、母狼の暖か...
キプリング ラデャード

初級翻訳・モウグリの兄弟たち 第3話

議会岩とは、百頭もの狼がすっぽり隠れてしまえるほどの、無数の岩石でゴツゴツと覆われた、丘の頂上のことです。その力と知恵ですばらしい群れをずっと率いてきた、大きな灰色の“独り狼(おおかみ)”のアケーラが、自分の特等席である大きな岩の上に、静か...
キプリング ラデャード

初級翻訳・モウグリの兄弟たち 第4話

アケーラはそれには答えず、群れのすべてのかしらに来るべき時について思いを馳せていた。力を失い、日に日に弱って、ついにはかつて率いた狼たちによって殺されるのだ。そして新しいかしらが選ばれる――やがては同じように殺される、その日まで。「その仔を...
キプリング ラデャード

初級翻訳・モウグリの兄弟たち 第5話

お前も、もうすぐ一人前の『ヒト』になってしまうからな」 「その、『他の動物たちと一緒に走ることができないヒト』っていったい何なんだよ?」モウグリは不思議そうに言った。「おれはこのジャングルで生まれたんだ。ジャングルの掟に従って生きているし、...
キプリング ラデャード

初級翻訳・モウグリの兄弟たち 第6話

「アケーラは、狩りそこねた」豹は言った。「やつらは昨夜でもアケーラを殺せたのだが、お前もいっしょにやっつけるつもりだ。連中は丘の上でお前を探している」「おれは耕地にいたんだ。用意はできている。見ろ!」モウグリは火壷をかかげた。「よし! ヒト...
キプリング ラデャード

初級翻訳・モウグリの兄弟たち 第7話

ヒトたるおれは、お前たち犬が恐れる”赤い華”を持って来たぞ」 モウグリが地面に火壷を投げつけると、赤い燃えさしが、乾いた苔の房に火をつけた。燃え上がる炎を前に、議会はおののいて退いた。モウグリは、枯れ枝を火に突っ込むと、枝先に火が燃え移って...
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