論語物語

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下村 湖人

初級翻訳・論語物語 第4話

彼はそれを、自分に対する嫌味(皮肉)のようにも聞いてしまったのである。(自分は、もう四十の坂を越してかなりになるのに、まだ一度も孔子にそんな風な讃め方をされたことがない。どちらかというと、くさされる方が多かったくらいだ。) 彼はそう思って、...
下村 湖人

初級翻訳・論語物語 第3話

「だが――」と孔子は語をつづけた。「君にとっては、貧乏はたしかに一つの大きな災いだったね。」 子貢は返事に窮した。彼は、今日途々「貧乏はそれ自体悪だ」とさえ考えて来たのであるが、孔子に真正面からそんな問をかけられると、妙に自分の考えどおりを...
下村 湖人

初級翻訳・論語物語 第2話

そして、天のめぐりを待たずに自分でせっせと財産を築くことを、あまり快く思っていらっしゃらないようだ。しかし、腕のいい人間が、正しい道をふまえて財産を築くことの何がいけないというのだろう。自分に言わせれば、貧乏はそれ自体が悪いことであり、お金...
下村 湖人

初級翻訳・論語物語 第1話

序文 『論語』という本は、「天の書」であると同時に「地の書」でもあります。 孔子は、一生をかけてこつこつと地上の道を歩きながら、天の言葉を語るようになった人でした。 天の言葉を語ってはいましたが、彼には特別な神秘さも、不思議な奇蹟もありませ...
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