中谷 宇吉郎

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ジストマ退治の話

初級翻訳・ジストマ退治の話 第2話

これもずっと後になってから、岩波書店の小林勇くんが、めでたい昔話として聞かせてくれたことなのだが、その頃、私の初めてのエッセイ集『冬の華』を岩波から出してもらえることになっていた。当時はまだ気が小さかったので、小宮豊隆さんにすすめられ、そし...
ジストマ退治の話

初級翻訳・ジストマ退治の話 第1話

これまで自分の思い出話のようなものはあまり書かなかったけれど、私も今年で一人前の年齢になったことだし、これからはあまり遠慮しないで、そういう話も少し書いてみることにしよう。もう十年以上も昔のことだが、私はとても妙な大病にかかって、あやうく死...
クラム・ベーク

初級翻訳・クラム・ベーク 第1話

アメリカの東海岸、ニュー・イングランド地方には、さすがに古い伝統が残っていて、ジャズの国アメリカではちょっと考えられないようなお料理があります。「クラム・ベーク」というのがその一つで、今回の会議の懇親会で初めて食べてみたのですが、なかなか趣...
『西遊記』の夢

初級翻訳・『西遊記』の夢 第5話

ひょっとすると、『西遊記』を読むような教育が、案外いい効果を生むのかもしれないが、少し危険な方法でもあるので、誰にでも気軽におすすめできるというわけにはいかない。しかし、「麦は一度踏まなければよく育たない」という言葉があるように、子どもも時...
『西遊記』の夢

初級翻訳・『西遊記』の夢 第4話

しかし、海の底がぐっともりあがって山のてっぺんになるというのは、とんでもなく恐ろしいことなのだ。関東の大地震で地面がほんの四寸(約十二センチ)ばかり動いただけで、東京の街から三百年の江戸文化のなごりがすっかり消えてしまい、明治の文化すらほと...
『西遊記』の夢

初級翻訳・『西遊記』の夢 第3話

そして、その両方の気候の歴史が西暦の第三世紀になってから食い違っている理由の一つとして、「中国のトルキスタンのたくさんの遺跡がすてられたことに対して、私がものすごく大きなショックを受けたことが、その考えのきっかけになったのかもしれない」と打...
『西遊記』の夢

初級翻訳・『西遊記』の夢 第2話

八戒のくせにすその長い着物を着て、金の冠(かんむり)のようなものまでかぶって、なんだか不器用そうに熊手を振りかぶっている。子どものころから頭の中にずっとあって、悪いことばかりするくせになぜか憎めない、あの八戒の姿そのままがひょっこりと目の前...
『西遊記』の夢

初級翻訳・『西遊記』の夢 第1話

子供のころに読んだ本の中で、一番心に残っているのは『西遊記(さいゆうき)』だ。もう三十年も前の話で、とくに私たちの育った北陸の田舎には、その頃は子ども向けの本なんてものは一つもなかった。子どもたちは、大人たちが読み古した講談の本などを、親に...
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