中谷 宇吉郎

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中谷 宇吉郎

初級翻訳・兎の耳 第4話

(昭和十三年十二月)附記この話を書いてから二年も経たないうちに、いよいよ白米の禁止が本当に行われることになり、今では胚芽米か七分搗き米が国民の毎日の食事となりました。今回はしかし、話の事情が違います。国民の食料を節約することが主な理由だそう...
中谷 宇吉郎

初級翻訳・兎の耳 第3話

しかし、その断片的な情報だけを聞かされると、兵食の事例によって「胚芽米が脚気予防に一番良い」ということが証明されたのだと、つい思い込んでしまう恐れが十分にあるのです。学者というものは、とかく新聞記者を嫌う人が多いものです。その理由として、「...
中谷 宇吉郎

初級翻訳・兎の耳 第2話

また、おかずに十分なビタミンが含まれている場合に、それ以上多量のビタミンを与えても、栄養がその分だけ高まるのかどうか。そういったことが、真っ先に問題になるはずです。その上、胚芽米に加工できる米は日本中どこにでもあるわけではありません。米の改...
中谷 宇吉郎

初級翻訳・兎の耳 第1話

「兎の耳は、ただ飾りでついているわけじゃないんだよ」——そんな話を最近聞いて、とても面白いと思いました。その話をしてくれたのは、ある大学で医学を研究している若いTさんという方です。Tさんはとんでもない勉強家で、毎晩二時まで本を読み、朝は六時...
ピーター・パン

初級翻訳・ピーター・パン 第3話

そして、実家の経済的な豊かさや貧しさは関係なく、自分の学費は自分で稼ぐものなのだと、彼らは固く思い込んでいるのです。こうした考え方の根底には、「完全に自立した一人の人間」という強い自覚が、揺るぎないものとしてしっかりと存在しています。そして...
ピーター・パン

初級翻訳・ピーター・パン 第2話

なによりもこの映画には、息をのむほど美しい画面が、ほとんど無数に散りばめられている。芸術であれ学問であれ、「美しい」ということこそが最高の要素であり、美しくないものの中に、本当によいものなど絶対にないのだから。画面が美しいばかりではなく、そ...
ピーター・パン

初級翻訳・ピーター・パン 第1話

ウォルト・ディズニーの映画『ピーター・パン』は、日本でもとっても大人気だったようだけれど、アメリカでもものすごい人気だったんだ。ふつうアメリカでは、かなり評判がいい映画であっても、映画館の前に長い行列ができるなんてことはめったにない。だけど...
ジストマ退治の話

初級翻訳・ジストマ退治の話 第5話

もっとも、小林君のときの話を聞いてみても、みんな同じようになるはずだからそんなに心配いらないはずなのですが、なにぶんこちらの体力がものすごく弱っているので、やっぱり大いに心配になりました。物理の実験とちがって、病気の治療は「やり直し」という...
ジストマ退治の話

初級翻訳・ジストマ退治の話 第4話

そんなボロボロの体で栄養が十分にいきいわなかったら、死んでしまいますよ」という、これ以上ないほど力強いお返事でした。「そうか、そりゃあ万歳だ! 中谷さん、銀座へ肉を食いに行こうぜ!」と岩波さんは大喜びで凱歌(がいか)をあげ、私と小林君を連れ...
ジストマ退治の話

初級翻訳・ジストマ退治の話 第3話

ベッドの上にあお向けに寝かせて、ものすごくそっと胃袋のまわりをゆっくりと撫でまわしていたかと思うと、そのうち「ちょっと体を右を下にして横にしてみて下さい」と言う。そして右を下にして横向きにさせながら、さっきと同じところをまた撫でまわして、今...
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