宮原 晃一郎

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宮原 晃一郎

初級翻訳・悪魔の尾 第2話

するといくつもいくつも大きな川ができて、湖から水が矢を射るようにゴウゴウと音を立てて流れました。追いかけてきた悪魔どもは大抵その中に落ちて、海へ押し流されてしまいました。大悪魔は、だいぶ働いたので、すっかり疲れ果てて道端にぐったりと倒れ込ん...
宮原 晃一郎

初級翻訳・悪魔の尾 第1話

それは、ずっとずっと昔のことでした。その頃の地球は生まれたばかりで、人間はもちろん、鳥や獣さえも住んでいませんでした。住んでいたのは、悪魔たちだけだったのです。悪魔たちはみんな、恐ろしく長いしっぽを持っていました。彼らはそのしっぽを、人間で...
宮原 晃一郎

初級翻訳・怪艦ウルフ号 第2話

「せめてもう一発でも――畜生、もう一発あれば、あの艦橋にドカンと一発食らわせてやるのに! ちぇっ、残念だ!」掌砲長が大砲の取っ手を握りしめて、口惜しそうに敵を睨んで叫ぶのを、あざ笑うかのように敵弾はブンブンと飛んできて、ところ構わず命中しま...
宮原 晃一郎

初級翻訳・怪艦ウルフ号 第1話

一 時は第一次世界大戦の真っただ中、場所は海面が煮えたぎるかのように暑いインド洋。 地中海へ向かう日本艦隊へ食料や弾薬を運ぶ「豊国丸」は、ドイツの通商破壊艦「ウルフ号」がインド洋に出没したという警報を受け、帝国軍艦「伊吹」の助けを求めながら...
宮原 晃一郎

初級翻訳・幸坊の猫と鶏 第2話

これからは、誰が何と言ってきても、絶対に開けてはいけないよ」黒猫はそう言いながら、急いで雄鶏を小屋へ押し戻して戸を締めると、さっさとどこかへ行ってしまいました。「こら、黒、黒!」幸坊はしきりに呼びましたが、黒は見向きもしないで行ってしまいま...
宮原 晃一郎

初級翻訳・幸坊の猫と鶏 第1話

一 幸坊の家は、田舎の百姓でしたから、鶏を飼っていました。 そのうちにいる雄鶏は、もう六年も生きています。鶏としてはかなりの「おじいさん」のはずなのですが、どういうわけか、この鳥に限っては、とても若々しく見えました。 真っ白な羽は、まるで生...
孝行鶉の話

初級翻訳・孝行鶉の話 第3話

「おやまあ、それはいったいどうしたことだ?」「そのお話を詳しく申し上げますと、こういうわけでございます」 子鶉は次のように話し始めました。 子鶉がとある畑に出て粟の落穂を拾っていたところ、どこからか一匹の狐がやってきて、こう言いました。「鶉...
孝行鶉の話

初級翻訳・孝行鶉の話 第2話

「それはまあ、よかったねえ。それにしても王様は本当にお情け深いお方だ。お前はそんな王様が治めていらっしゃる国に生まれたことをありがたいと思って、何か王様のお役に立つようなことをしなければなりませんよ。」と、お母さんの鶉はしっかりとさとしまし...
孝行鶉の話

初級翻訳・孝行鶉の話 第1話

一ある日のこと、広い野原のすすきが生い茂る藪の中に、母と子、二匹の鶉(うずら)がなかよく巣を作って暮らしていました。お母さんの鶉はもうお年寄りだったので羽が弱く、少し離れた場所へはとても飛んでいくことができませんでした。ですから、巣からあま...
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