宮沢 賢治

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カイロ団長

初級翻訳・カイロ団長 第4話

九百貫目かける十で、答えは九千貫目だ!」「九千貫だよ、おい、みんな!」「団長さん! さあ、これから晩までに、四千五百貫目の石をひっぱってくださいね」「さあ、王さまのご命令です! 引っぱってください!」 今度は、トノサマガエルはだんだん顔の色...
カイロ団長

初級翻訳・カイロ団長 第3話

」アマガエルどもはみんな、お日さまの光にまっ青にすきとおりながら、花畑の方へ向かいました。ところがちょうど幸運なことに、花の種は雨のようにこぼれていましたし、蜂もぶんぶん鳴いていましたので、アマガエルはみんなしゃがんで一生けん命ひろいました...
カイロ団長

初級翻訳・カイロ団長 第2話

」アマガエルは透き通るくらい青くなって、財布をひっくり返して見ましたが、たった一銭二厘しかありませんでした。「ある位みんな出しますからどうかこれだけに負けて下さい。」「うん、一円二十銭もあるかい。おや、これはたった一銭二厘じゃないか。あんま...
カイロ団長

初級翻訳・カイロ団長 第1話

あるとき、三十匹のアマガエルたちが、みんなで仲良く楽しくお仕事をしていました。これは主に虫の仲間たちから頼まれて、シソの実やケシの実をひろってきて素敵なお花畑を作ったり、形の良い石や苔を集めて立派なお庭を作ったりするお仕事でした。こんなふう...
イーハトーボ農学校の春

初級翻訳・イーハトーボ農学校の春 第2話

それじゃあぼくはいまこっちからおけを差し出すから、そっちで受け取ってくれ給え。そら、重いぞ! ぼくはまるで力持ちのクレーン車みたいなものさ。重い、ほう、天びん棒がまるで磁石みたいに、ひとりでに君の手へと吸い着いていったよ。太陽の魔法(マジッ...
イーハトーボ農学校の春

初級翻訳・イーハトーボ農学校の春 第1話

太陽の魔法の歌は、もう青空いっぱいに、すきまなくごうごうごうごうと鳴り響いています。わたしたちは黄色の実習服を着て、くずれかかった煉瓦(れんが)の肥だめのところに集まりました。冬の間ずっと唇を青ざめさせ、ガタガタふるえていた阿部時夫(あべと...
イギリス海岸

初級翻訳・イギリス海岸 第5話

私たちはまっすぐにあのイギリス海岸の昨日と同じ場所へと向かいました。それから、みんなで丁寧にあの不思議な化石を掘り始めたのです。ふと気づいてみると、生徒たちはみな大抵ポケットに草むしりの鎌を忍ばせていました。岩がとても柔らかいものだったから...
イギリス海岸

初級翻訳・イギリス海岸 第4話

救助の担当区域はもっとずーっと下流のイカダがあるあたりなのですが、私たちがこの気持ちのいいイギリス海岸に来るのを禁止するわけにもいかないので、心配して時々「別の用事があるふりをして」見守りに来てくれていたのです。もっと話をしているうちに、私...
イギリス海岸

初級翻訳・イギリス海岸 第3話

この輪は『リーゼガングの環』って呼ばれているんだよ。実験室でも作ることができるんだ。あとで土壌のほうの授業でも説明するよ。腐植質硬盤(ふしつくしつこうばん)っていうものも、これと似たような理由でできるんだから。」私は毎日の実習で疲れていたの...
イギリス海岸

初級翻訳・イギリス海岸 第2話

それとも、少し上流にあるかなり険しい瀬(せ)で水が急に激しくなり、それがこの泥岩(でいがん)の岸にぶつかって跳ね返ってくるからでしょうか。あるいは、まったく別の理由があるのでしょうか。とにかく、日によって水がまるで潮のように満ちたり引いたり...
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