一寸法師

スポンサーリンク
一寸法師

初級翻訳・一寸法師 第6話

実は、あの三千子が家出したの」「えっ、三千子さんが! ちっとも存じませんでした。で、いつのことなんです?」「ちょうど五日になりますのよ。まるで消えてしまったようにいなくなってしまって。どう考えても家出の理由も、どこから出て行ったのかというこ...
一寸法師

初級翻訳・一寸法師 第5話

「いや、実はですね、昨夜ここのところで変なものを見たのですよ」彼はそう言いながら、ズカズカと中へ入って、上がり框(かまち)に腰を下ろしました。「よく見世物などに出る小人ですな。あれが、ある品物を持ってここの庫裏へ入るところを見たのですよ。も...
一寸法師

初級翻訳・一寸法師 第4話

翌日、小林紋三は十時ごろまで寝坊をしていました。近所の小学校の運動場から聞こえてくる騒がしい声でふと目を覚ますと、雨戸の隙間から差し込んだ日光が、彼の油ぎった鼻の頭をまぶしく照らしていました。彼は寝床から手を伸ばして窓の戸を半分だけ開けると...
一寸法師

初級翻訳・一寸法師 第3話

しかし、紋三の前を二、三歩通り過ぎた時、一寸法師の懐から何か黒いものがポロリと転がり落ちました。繻子(しゅす)の風呂敷のようなもので包まれた、三十センチほどの細長い品物でしたが、風呂敷の端がほどけて、中身が少しだけのぞいていました。それは明...
一寸法師

初級翻訳・一寸法師 第2話

そこで、やや逃げ腰になりながら目を凝らしてみると、それは喧嘩ではなく、一人の洋服姿の紳士が警察官に捕まっているところでした。二言三言怒鳴っているうちに、紳士はあっさりと腰縄をかけられてしまいました。二人は無言のまま仲良く並んで、交番の方へ歩...
一寸法師

初級翻訳・一寸法師 第1話

【作者の言葉】私は探偵小説を書いている者です。でも、「探偵小説」といっても、今ではいろいろなタイプに分かれていて、昔ながらの探偵小説とはずいぶんイメージが違うものもあります。私が書く作品は、最後まで読んでもらわないと分からないかもしれません...
スポンサーリンク