初級翻訳・お金とピストル 第1話

お金とピストル

ある日、泥棒がものすごくケチな人の家に入り込み、ピストルを突きつけて「お金を出せ!」と言いました。

するとケチな人は、こう言いました。
「ただでお金を出すのは絶対にいやだ。でも、そのピストルを売ってくれるなら、千円で買ってあげるよ。お前は俺からお金さえ手に入れば、そんなピストルはもう要らないだろう?」

泥棒は少し考えましたが、最終的にそのピストルを千円でケチな人に売りました。

ケチな人は泥棒からピストルを受け取ると、今にもその泥棒を撃ちそうな勢いで向けながら、こう怒鳴りました。
「さあ、そのお金だけじゃないぞ! ほかの場所で盗んできたお金も、ぜんぶここに出せ! 出さないと殺してしまうぞ!」

それを聞いた泥棒は、お腹を抱えて大笑いしました。
「アハハ! そのピストルはただのおもちゃで、引き金を引いても弾なんて出ないのさ!」
そう言い残すと、泥棒は表へ一目散に逃げ出しました。

ケチな人はピストルを放り投げると、泥棒を必死に追いかけ、道路の真ん中で取っ組み合いの大ゲンカを始めました。そこに通りかかったおまわりさんが二人を取り押さえ、警察へと連れて行きました。

警察でいろいろと調べてみたところ驚いたことに、泥棒がもらった千円札はすべて偽札で、そしてピストルの方はやっぱり本物の本物だったのです。

結局、二人はそろって牢屋に入れられてしまいました。

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