初級翻訳・とんびと油揚 第2話

とんびと油揚

インドのハゲタカについて研究した人の結果によると、この鳥が高く空を滑るように飛ぶのは、晴れた日に地面がだんだん温められて、上へ向かう空気の渦が始まる時間から、午後にその空気の流れが終わるころまでの間だということなんだ。

こうした上へ昇る気流は、けっして平らに一様起こるなんてことは不可能で、似たような場合の実験の結果から考えてみると、ハチの巣のような形、あるいはむしろウインナーのような形の、対流の渦の境界線に沿って起こるものと考えられるんだ。

だから鳥は、この線の上に沿って滑るように飛んでいれば、ものすごーく楽に空中に浮いていることができるんだよ。

そして、とっても都合のいいことに、この上へ昇る気流のスピードが一番はやいところが、ちょうど地面にあるもののにおいを一番濃く含んでいる場所にぴったり当てはまるんだ。

だから、空を飛んでいるうちに、突然強いお肉のくさったにおいに出会ったとしたら、そこからすぐに急降下をはじめて、そのにおいの流れを見失わないように、同じ空気の流れの束をどこまでも追いかけることさえできれば、いつかは必ずにおいのもとである場所にたどり着くことが確実なんだ。もしそれができるなら、目で見る力なんてなくても大丈夫っていうわけさ。

とんびの場合にも、おそらくこれと同じようなことが言えるんじゃないかと私は思うんだ。

だから、もし一度でも、とんびのにおいをかぐ力、あるいはその代わりになる感覚があるということを仮定さえすれば、すべての疑問はかなりすっきりと解決する。だけど、どうしてもこの仮定が許されないということになると、すべてが謎の霧の中に包まれてしまうような気がするんだ。

これについて、鳥の専門家である鳥類学者たちの教えをぜひ聞いてみたいと思っているところなんだよ。

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