私たちは働かなければならないけれど、ジョウが言うように、お互いが楽しい相棒だものね」
「ジョウねえさん、『相棒』だなんて、そんなぞんざいな言葉はやめてよ」と、エイミーは敷物の上に寝転がっているジョウを見て言いました。
ジョウはすぐに起き直ると、エプロンのポケットに両手を突っ込んで、口笛を吹き始めました。
「ジョウ、やめてよ。まるで男の子みたいじゃない」
「だからやっているのよ」
「あたし、下品で女らしくない子は大きらい」
「あたし、気取り屋のおすましさんは大きらい!」
すると、仲裁役のベスがおどけた顔でこう歌い出しました。
「おなじ小さな巣にいる小鳥、いつも仲良し、争わぬ」
その歌声に、二人の刺々しい声も笑い声に変わりましたが、すぐにメグが姉らしくお説教を始めました。
「二人ともいけませんよ。それにジョウ、もう男の子みたいなおいたはやめて、しとやかになさい。背も高いし髪も結っているんだから、もう立派な若い婦人なのよ」
「そんなこと言ったって、二十歳まではおさげにしておくわ。あたし、男の子の遊びや仕事や身なりが好きなのに、女に生まれてつまらないわ。この頃はお父さんと一緒に戦争に行きたくてうずうずしているのに、家でよぼよぼのおばあさんみたいに編み物をするだけなんだもの」
「かわいそうなジョウねえさん。まあ、名前だけでも男の子らしくして、あたしたちの兄さんになって我慢しなさいな」
ベスがそう言ってなぐさめると、メグはまたお説教を続けました。
「それからエイミー、あなたは気難しくて、堅苦しいわ。今はかわいいけれど、気をつけないと大人になったらガチョウみたいに気取り屋さんになるわよ。上品ぶらないときのあなたはしとやかで、言葉遣いもいいけれど、あんまりませた言葉を使うのは、ジョウの下品な言葉と同じくらいよくないわ」
「ジョウがおてんばで、エイミーが気取り屋さんなら、ねえさん、あたしは何なの?」
ベスも自分がお説教されたがって口を挟みました。
「あなたはかわいい子、ただそれだけよ」
メグは優しくそう言いましたが、これには誰も反論しませんでした。
さて、みなさんはこの四人の姉妹がどんな人たちなのか、もっと知りたくなったでしょう。表には十二月の雪が降り、家の中では楽しそうにストーブの火が燃えている夕暮れの薄闇の中、編み物をしている四人姉妹の姿をスケッチしてみることにしましょう。その前に、部屋の様子をお話ししましょう。敷物の色はあせていて、家具も質素なものですが、壁には立派な絵が一つ二つかかっていて、本棚には本がぎっしりと並び、出窓には菊やバラの花が咲いています。古い部屋ですが、平和な家庭のなごやかさが、隅々にまで満ちあふれていました。
長女のマーガレット(メグ)は十六歳で、とてもかわいい娘です。ふっくらとしていて目は大きく、とび色の髪はふさふさとしており、口元がかわいらしく、自分でも少し自慢に思っている白い手をしています。
十五歳になるジョウは、背が高くてやせていて、小麦色の肌をしています。すらりと長い手足を持て余している様子は、なんだか仔馬を思わせます。きりっとした口元、おどけた鼻、意志の強そうな灰色の目をした顔は、ときには鋭くなり、ときにはおどけ、ときには物思いにふけった表情を見せます。その長くて豊かな髪はとても美しいのですが、いつも無造作にネットの中に束ねています。
みんながベスと呼ぶエリザベスは、バラ色の血色で、くせのない髪、明るい目をした十三歳の少女です。内気でおだやかなので、お父さんが「ひっそり姫」というあだ名をつけたのは、まさにぴったりでした。
エイミーは一番下ですが、自分では一番大事な人物だと思っています。目は青く、ちぢれた金髪を肩まで垂らしたあどけない少女で、色白でやせていて、いつも立ち居振る舞いに気をつけている、小さな貴婦人です。
時計が六時を打ちました。ベスはストーブのまわりを掃いて、スリッパを並べて温めました。やがて、お母さんが帰ってきました。四人の顔に喜びが輝き、メグはお説教をやめてランプをともしました。
すると、あのお母さんの古いスリッパが問題になりました。みんなが「自分が買ってあげたい」と言い張って、またもめそうになりましたが、ベスが「みんなでお母さんにクリスマスのプレゼントをあげましょうよ。自分たちのものは買わないで」と言ったので、それはいい考えだということになりました。あれこれ考えたあげく、メグは上等の手袋、ジョウは上等のスリッパ、エイミーは縁取りのついたハンカチ、ベスはコロン水の小瓶を贈ることに決めました。
ジョウは背中に手を組み、天井を仰いで部屋を歩きながら言いました。
「お母さんには、私たちが自分のものを買っていると思わせておいて、びっくりさせてあげましょうよ。メグ、明日の午後に買い物に行かないと。クリスマスのお芝居のことで、することがたくさんあるわ」
すると、メグが言いました。
「私、今度きりで、もうお芝居なんかしないつもりよ。あんなの子供っぽいわ」
「だって、ねえさんは一番の役者ですもの! ねえさんが抜けたらおしまいよ。エイミー、さあ、いらっしゃい。お稽古しましょう。気を失うところをやってみて。あんた、火ばしみたいに固くなっているんだもの」
「仕方がないわ。気を失うところなんて見たことがないんですもの」
「こうやるのよ。手を組み合わせて、『ロデリゴ! 助けて、助けて!』と気違いみたいに叫びながらよろけて、部屋を横切るの」
ジョウは本当に悲鳴を上げてやってみせました。それにならってエイミーもやりましたが、まるでぎこちなく、「おお!」という声も絶望どころか、体にピンでも刺さった時のようでした。ジョウががっかりしてうめくと、メグは笑い出し、ベスもおかしがって、焼いていたパンを焦がしてしまいました。
「お稽古しても無駄だわ。その時になったら、できるだけやりなさい。見物人が笑っても、私のせいにしないでよ。さあ、次はねえさんの番よ」
それからはお稽古がすらすらと進みました。ジョウのドン・ペデロは長いセリフをまくしたてて世の中をあざけり、魔女のハーガーは、ヒキガエルがいっぱい入った釜をのぞいて呪文を唱え、ロデリゴは雄々しくも鉄の鎖を断ち切り、ユーゴーは毒をあおいで苦しみながら死んでいきました。
「今までのお稽古の中で一番うまかったわ」とメグが言うと、ベスも「ジョウねえさん、どうしてこんな立派なものが書けるの? お芝居もとっても上手だわ!」と言いました。
「それほどでもないけど、この『魔女の呪い』は少しはいいかもしれないわね。それはそうと、シェークスピアの『マクベス』をやってみたいのよ」
ジョウはそう言って、「目の前にちらつくは短剣か?」と有名な悲劇役者のしぐさをまね、目を光らせて虚空をつかむ演技をしました。
すると、メグが叫びました。
「あら! フォークに刺して焼いているのはパンじゃなくて、お母さんのスリッパよ!」
なるほど、スリッパが火にかかっていました。ベスはお稽古を見るのに夢中だったのです。みんなは大笑いしました。
「ずいぶん楽しそうね」
戸口で、お母さんの声がしました。
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