なぜなら、七段目の計算において「124×8=992」となりますが、もしこれが5以上になると「125×8=1000」となって四桁になってしまうからです。
しかし七段目は三桁ですので、割る数の一位の数は4、または4より小さい数字でなければならないのです。
これを「4」としてみると、割る数は「124」になります。
これと、さっき判明した答えの「97809」を使って、この計算を行ってみると下のようになります。
97809
_________
124)□□□□□□□□
1116
――――――――
□□□
868
―――――――
1□□□
992
――――――
1□□□
1116
―――――
0
97809
_________
124)12128316
1116
――――――――
968
868
―――――――
1003
992
――――――
1116
1116
―――――
0
このあとは、逆に順番にたどっていけば、穴の中はすべての数字できれいに埋まります。その結果は少しも矛盾することなく、上のようになります。
これが正解です!
やれやれ、本当に骨が折れましたね。
解き方は決してこれ一つに限らず、もっと素晴らしい別の方法があってもいいはずです。みなさんもぜひ、よく考えてみてくださいね。
このへんで、例題の解説はおしまいにします。
四 “虫喰ひ算”大會について
いよいよこれから「“虫喰ひ算”大会」を開催します!
第一会場から第三十会場まで用意されています。
一つの会場につき、だいたい四問ずつの問題が載っています。
じっくりと問題に向き合って、自分の推理の力で答えを出してみてください。
空白のページは、細かい計算をしたり、間違えてやり直したりするのに便利なので、あえて空けておきました。
一日に一会場以上は進まない方がいいと思います。
どんどん急いで通り過ぎてしまうと、頭も痛くなってしまうでしょうし、宝石のように素晴らしい虫喰ひ算の本当の面白さが十分に味わえないと思うからです。
四つの問題のうち、はじめの二問か三問は比較的やさしいですが、あとにいくにつれて、かなり難しくなっていますよ。また最初のうちの会場は、わりあい気楽ですが、会場が進むにつれて、だんだん難しくなってきます。
第二十会場あたりからあとは相当お骨が折れて、頭から湯気を吹かれることと思います。
その代わり、十分骨折り甲斐のある虫喰ひ算の魅力を満喫していただけることでしょう。
なお、これらの答えは、わざとつけていません。
答えを見て、「ははあ、なんだこの□は9か」などとやってしまっては、虫喰ひ算の面白さはなくなってしまいます。
もしやり方に詰まったら、その前の例題を復習して、虫喰ひ算の解き方のコツを会得し、それからもう一度問題に取り組んでいただきたいのです。
第一会場をパスすれば、第一階選士となられます。
こうしてどんどん進んで、第三十会場をパスすれば、当然第三十階選士として最高の名誉を獲得できるわけで、メダルでも出したいところですが、生憎手元にないのは遺憾です。
第三十階選士になったからといって、この虫喰ひ算の本がつまらないものと化したわけではありません。
また改めてもう一度第一会場から繰り返してみると、また新しい感動を覚えることでしょう。
虫喰ひ算は、一度や三度解いたからといって、そのあとはもう興味がなくなるような、そんな薄っぺらなものではないのです。
このように二度、三度、四度とやり直すために、本書にインキで書き込むことは控えめにし、なるべく柔らかい鉛筆で記入していただきたいものです。
では、会場を開きますぞ。
さあさあ、世界にめずらしい「“虫喰ひ算”大会」の会場は、こちらが出発点でございます。
自信と興味のある方は、どんどんこの門からご入場なさってくださいませ。
どうぞ、お先へ、お先へ……。
“虫喰ひ算”大会 第一会場
さあ、こちらが第一会場です。
“虫喰ひ算”大会の出発点です。
足し算、引き算、掛け算、割り算と、全部揃っています。
(4)は、五つの穴から成り立っている数を、11で割った答えが、穴の下に出ていますが、余りがあることにご注意ください。
(5)はこの会場で一番難しいものですが、よく見ていれば、どこから解いたらいいか分かります。
(分からない方に、知恵をちょっと貸しましょうか。
8にどのような数をかけたら、一の位に4の数が出るか、出てきている桁は三桁ですから……そこまで言っては面白みがなくなりますね、ごめんなさい)
(1)
□937
8□
109
+ 4□75
――――――
74□5
(2)
8□74□
- 6□23
――――――
□11□6
(3)
□□□□1□
× 7
――――――――
□999998
(4)
11)□□□□□
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
7996
余り9
(5)
□□
_______
28)1□□4
□□
―――――――
□□4
□□4
―――――――
0
“虫喰ひ算”大会 第二会場
第一階選士となられたあなたのご来場を歓迎します。
どうぞ本会場も見事にパスして、第二階選士の名誉を獲得せられんことを希望いたします。
本会場にも五つの問題が配置されています。
(1)はやさしい。
(2)ではちょっと頭をおひねりになるでしょう。
(3)も朝飯前です。
(4)は、ちょっと難しそうに見えて、案外やさしいです。
右の方の或る数字と或る数字に注意力を向ければね。
(5)は面白い問題です。
三つのCと、それからBによくご注意を……いや、言わない方がよかったかなあ。
(1)
526
- □7□
――――――
347
(2)
AB2DEF
× 2
――――――――
2DEFAB
(3)
9)□□□□□
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
4140
余り8
(4)
823
× 1□
――――――
□□□5
823
――――――
□□□□5
(5)
DC
______
ABC)DEDC
DAB
――――――
CDC
CDC
――――――
0
“虫喰ひ算”大会 第三会場
こちらが第三会場です。
今までと違って少し難しくなりますよ。
(1)の穴は8以内の数字を当てはめてください。
(2)は気楽ですね。
(3)は、いささか骨っぽいですぞ。
AとCをかけて三十いくつになるためには、AとCはどんな数でなければならないか。
7と3は既に決まっているからこれは除外です。
また0でもあり得ない。
コメント