初級翻訳・蛇いちご 第2話

宮原 晃一郎

「神主さんは、この蛇いちごを食べたにちがいないんです。私が山の畑に行くと、時々大きなお腹をした大蛇に出くわします。その大蛇は、蛇いちごを食べたあとに水を飲むと、すぐにお腹がペチャンコにへっこむのです。神主さんはきっと、蛇がそうしているところを目撃して、『自分もお腹をペコペコにして、ご馳走を山ほど食べてやろう』という、きたない欲を出したんでしょうなぁ。
でも不運なことに、蛇が食べればお腹がへるだけですけど、人間がこれを食べると、体そのものがとけて水になってしまうんです。なぜかって? 蛇は人間を丸飲みしたときにも、この蛇いちごを食べお腹の中で人間をとかしてしまうからです。」
そなるほどと納得したそこの家の人たちは、神主さんの服と袴を使者にもたせて、こうした出来事を神主さんの家へと知らせてやったのでした。

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