2026-07

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新美 南吉

初級翻訳・花のき村と盗人たち 第4話

お前たちも、一緒にもう一度来てくれ」と言って、かしらは弟子たちを連れて、再び役人の家に入っていきました。「御老人」と、かしらは縁側に手をついて言いました。「何だね、しんみりとして。泣き上戸の奥の手でも出るかな? ははは」と老人は笑いました。...
新美 南吉

初級翻訳・花のき村と盗人たち 第3話

子供が来たら「お疲れさん」と言って、泥棒だと思われないように、気持ちよく子牛を返してやろうと考えていたのです。ところが、子供たちの声は村の方へ消えてしまいました。あの草鞋を履いた子供は、帰ってきませんでした。村の上にかかった月が、鏡職人が磨...
新美 南吉

初級翻訳・花のき村と盗人たち 第2話

だからおじいさんが教えてくれた竹藪に行ってみたら、本当に立派な笛竹が何百本も、すいすいと生えていたんです」「昔、竹の中から金の光が差したなんて話もあるが……どうだ、小判でも落ちていたか?」「それから、さらに川を下っていくと、小さな尼寺があり...
新美 南吉

初級翻訳・花のき村と盗人たち 第1話

一 むかしむかし、「花のき村」というところに、五人組の泥棒がやってきました。 若竹が空に向かって、ほっそりとした初々しい緑色の芽をのばしている初夏の昼下がり。松林では松蝉が「ジイジイジイイ」と鳴いていました。 泥棒たちは、北から川に沿ってや...
嘘

初級翻訳・嘘 第3話

あの人はひとを騙したりなどしない人だ。この町の名誉のため、ここ二、三日のうちに圭吾が見つかりさえすれば、何とかうまく、お上からの叱りを受けることもないように取りはからうと言っているのだ」署長もわたしも、黙りこくったままです。この町の誰にも、...
嘘

初級翻訳・嘘 第2話

お前は、さすがに出征兵士の妻だけあって、感心、感心」などと、まことに下手な褒め方をして外套を脱ぎ、もともと礼儀もへったくれも不要な身内の家なのですから、のこのこと上がり込んで囲炉裏端に大あぐらをかき、「ばばちゃは、寝たか?」とたずねます。圭...
嘘

初級翻訳・嘘 第1話

「戦争が終わったと思ったら、今度は『何々主義だ』『何々主義だ』と、みんなしてあさましく騒ぎ立てて、演説なんかしているけれど、私には何も信じられません。主義だの思想だの、そんなものはどうでもいいんです。男が嘘をつくのをやめて、女が欲を捨てさえ...
久助君の話

初級翻訳・久助君の話 第2話

しばらくの間、久助君は冗談のつもりでじゃれ合っていました。相手もそのつもりでやっていると思っていました。ところが、そのうちに久助君は一つの疑問にとらわれました。どうも相手は、本気になってやっているらしいのです。久助君を自分から引きはがそうと...
久助君の話

初級翻訳・久助君の話 第1話

久助君は、四年生から五年生に進級するとき、成績優秀で品行方正だという表彰状をもらってきました。初めてごほうびをもらったので、電気会社で集金をしているお父さんは大はりきり。それからは、「久助君が学校から帰ってきたら、すぐに一時間勉強すること」...
新美 南吉

初級翻訳・牛をつないだ椿の木 第4話

もう一方には、崖を少し削り取って、そこに新しい井戸ができていました。そこまで来ると、行列が止まってしまいました。先頭の海蔵さんが止まったからです。学校帰りの小さい子供が二人、井戸から水を汲んで、ゴクゴクと音を立てながら、おいしい水を飲んでい...
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