2026-08

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吉川 英治

初級翻訳・銀河まつり 第2話

そもそも、戸狩の百姓たちに火薬の作り方を教えたのが、村上義清に仕えていた兵助の先祖だといわれており、それが三百年の時の流れの中で、まるで雀が蛤に化けるような例え通り、ほとんど農業を捨てて本職の花火職人に成り代わってしまったというのが、この土...
吉川 英治

初級翻訳・銀河まつり 第1話

はしがき『人国記』という本によると、昔から信州(長野県)の人は争いごとが好きだといわれています。これは、他の土地の人には見られないほど情熱的でたくましい、とほめる意味にもとれますが、実は「心が狭い」という意味にも聞こえます。また、この土地は...
豊島 与志雄

初級翻訳・銀の笛と金の毛皮 第5話

エキモスは飛び上がって喜びました。エキモスはその大切な笛を胸に抱きしめ、涙を流しました。それから、一心不乱に笛を吹きはじめました。何とも言えないほど美しい音が響き渡りました。エキモスはもう何もかも忘れて、夢中で吹き続けました。どれだけの時間...
豊島 与志雄

初級翻訳・銀の笛と金の毛皮 第4話

町の人々も、それがエキモスのおかげだと気づいていました。けれど、エキモスを神さまのお使いだと信じていたので、面と向かってお礼を言うのは恐れ多いような気がして、ただ陰で感謝し、ひそひそと噂をするだけでした。それでも、お菓子や果物などをエキモス...
豊島 与志雄

初級翻訳・銀の笛と金の毛皮 第3話

古くて汚れた服を着て、靴も履かず、帽子もかぶっていない年老いた男が、噴水の水を飲んでいました。エキモスはお腹がすいていて、喉もかわいていたので、その男に尋ねました。「その水は、誰でも飲んでいいんですか?」年老いた男は振り返って答えました。「...
豊島 与志雄

初級翻訳・銀の笛と金の毛皮 第2話

森の奥深くへ進むと、もう人が通ったような道もありません。 それに、険しい崖や急な坂道がいくつもありました。 エキモスは一生懸命に歩きましたが、やがて疲れ果てて、足が動かなくなってしまいました。 すると、大きな角を生やした鹿が、エキモスの前に...
豊島 与志雄

初級翻訳・銀の笛と金の毛皮 第1話

一 むかし、あるところに、エキモスという羊飼いの少年がいました。 父も母もないみなし児だった彼は、毎日羊の群れを見守りながら暮らしていました。青々とした野原では羊たちが楽しく遊び、野の花の間では美しい蝶がひらひらと飛び回っています。木立の中...
小川 未明

初級翻訳・銀のペンセル 第1話

三味線をかき鳴らしながら、旅の女の人が毎日温泉街を歩いていました。全国各地の歌をうたって町の人たちを楽しませていましたが、いつの間にかその姿を見かけなくなりました。それもそのはずです。山では朝晩の冷え込みが厳しくなり、女の人は都が恋しくなっ...
小川 未明

初級翻訳・銀のつえ 第2話

彼は黙ってその後について行くと、いつしか寂しい場所へ出て、橋の上に着きました。おじいさんはここで彼の方を振り向いて言いました。「おまえは、兄妹やカフェの人たちにもう一度会って、話をしたいと思うか。それとも、あの静かな墓の中へ帰りたいと思うか...
小川 未明

初級翻訳・銀のつえ 第1話

あるところに、遊んでばかりいる男がいました。兄さんや妹は、何度も何度も「真面目に働きなさい」と言いましたが、男はその言葉に耳を貸そうとはしませんでした。それどころか、毎日街のカフェへ通っては、外国のお酒を飲んだり紅茶を飲んだりして、一日中ぼ...
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