2026-08

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ゆだん大敵

初級翻訳・ゆだん大敵 第1話

一 老田久之助(おいたひさのすけ)が、殿様の特別な側近であることは、長岡藩(ながおかはん)で知らない者はいなかった。 本当の苗字は郷田(ごうだ)なのだが、「老田」と呼ばれていることにもその特別扱いの理由があらわれている。つまり、藩主である牧...
ゆずの話

初級翻訳・ゆずの話 第1話

お父さんが大切にしている植木鉢のゆずの木に、今年も大きな実が二つなりましいた。この二つの実は、夏の頃からお互いにライバル意識を燃やして大きく育とうとしていましたが、どちらも限界まで大きくなると、今度は「どちらがより美しくなれるか」と言わんば...
ゆうれい貸屋

初級翻訳・ゆうれい貸屋 第10話

「紙屑買いのおっさんも、じいさんもばあさんも、あの浮気の幽霊も、ついでにみんな成仏してくれ! 煩悩を消し去って悟りを開いてくれよ、南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)!」「ゆうれい貸屋」という、これまでの歴史でも聞いたことがなくて、しかもものすご...
ゆうれい貸屋

初級翻訳・ゆうれい貸屋 第9話

元・紙くず拾いの幽霊が言った言葉が、なんだか弥六の頭にひっかかっていたのです。「死んじまえばおしまいだ。何事も生きているうちが勝負、そうかもしれないなあ」「何をそんなに感心してるのよぉ、この人は」 突然そう言って、あの浮気な娘の幽霊が現れま...
ゆうれい貸屋

初級翻訳・ゆうれい貸屋 第8話

あまりに早口でよく聞き取れなかったんですが、わかるところだけでも、こっちの顔が赤くなるような……男としてのプライドをボロボロにするような悪口ばかりで。もう恥ずかしいやら情けないやらで、だんだん怖くなってきちゃいまして」「幽霊のほうが怖がって...
ゆうれい貸屋

初級翻訳・ゆうれい貸屋 第7話

相手のところへ行って『うらめしや〜』ってやるのに、おかめやひょっとこみたいな面白い顔じゃ、相手は怖がるどころか吹き出しちゃうわ」 なるほど、実に細かいところまで気が利いています。また、募集した時に困ったのは、あの有名な『四谷怪談』のお岩さん...
ゆうれい貸屋

初級翻訳・ゆうれい貸屋 第6話

この二年間、お米やお味噌、お小遣いに困りながらもなんとか生きてこれたのは、一体だれのおかげだと思ってるんだ!」「それはまあ、そう言われると困るけど、俺だって大家さんの恩は感じて……」「笑わせるな! おまえの目は節穴(ふしあな)か。ここに荷物...
ゆうれい貸屋

初級翻訳・ゆうれい貸屋 第5話

それでね、偉いお坊さんのお経じゃダメだけれど、あなたみたいな家族同然の人にお祈りされると、天国へ行けちゃうのよ」「そいつは危ないな!」 彼は少し、びっくりしました。「それはうっかりできないぞ。今ここで天国へ行かれちゃったら、大変なことだ」「...
ゆうれい貸屋

初級翻訳・ゆうれい貸屋 第4話

ねえ、お布団を敷いてちょうだい」 そして、夜が明けました。 夜は明けましたが、弥六が目を覚ましたのは、もうお昼過ぎのことでした。 これは、とても珍しいことです。 なまけ者のくせに、彼はいつもは早起きでした。「朝早く起きれば、その分、一日中た...
ゆうれい貸屋

初級翻訳・ゆうれい貸屋 第3話

今夜のところは、あたしがなんとかするわ」「なんとかって、どうにかなるのか?」「旦那さんになるかもしれない人のためだもの。あたしだって、いいところを見せたいじゃない。ちょっと待ってて」 ゆうれいはスウッと立ち上がりました。「今、何か持ってきて...
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