それにもかかわらず、老ガロウェイ卿の落ち着きはなく、不機嫌なままでした。
食事中はそれなりに社交的でしたが、食後の喫煙タイムになると、若手三人組――シモン博士、ブラウン神父、そして外国の軍服に身を包んだ亡命客で危険なオブリアン司令官――が、温室で婦人たちと話したり煙草を吸ったりするために、いつの間にか姿を消してしまいました。それ以降、英国外交官のガロウェイ卿は、すこぶる不愛想になりました。
彼は、あのならず者のオブリアンがマーガレットに何か合図でも送るのではないかと、一瞬たりとも気が抜けなかったのです。
残されたのは、あらゆる宗教を信仰する白髪のアメリカ人ブレインと、何も信じない胡麻塩頭のフランス人ヴァランタン、そしてガロウェイ卿の三人だけで、彼らはコーヒーを飲んでいました。
主人とブレインは互いに議論を戦わせていましたが、二人ともガロウェイ卿に助けを求めることはありませんでした。
しばらくすると、その議論もひどく退屈なものになりました。
ガロウェイ卿は席を立ち、客間を目指しました。
しかし、長い廊下で七、八分も道に迷ってしまいました。
やがて、シモン博士の甲高い学者ぶった声、続いてブラウン神父の一向にパッとしない声、最後に一同がドッと笑う声が聞こえてきました。
彼らもまた「科学と宗教」の話をしているのだろうと推測し、ガロウェイ卿は苦々しく思いました。
だが、彼が客間の扉を開けると、そこには司令官オブリアンの姿はなく、娘のマーガレットもいなくなっていることに気づきました。
彼は食堂から出てきた時と同じように客間を去り、再び廊下を踏みならして歩き回りました。
ならず者のオブリアンの手から娘を守らなければならないという考えで、今にも頭がおかしくなりそうでした。
主人の書斎がある裏手の方へ向かうと、娘のマーガレットが青ざめ、侮辱を受けたような顔をしてバタバタと駆け出してくるのに出くわし、彼は驚きました。
もし娘がオブリアンと一緒にいたのなら、あの男は今どこにいるのか? もし一緒にいなかったのなら、娘は今までどこにいたのか? 彼は一種の狂気じみた疑念にかられて家の暗い奥の方へ入っていくと、偶然、庭へ通じる勝手口を見つけました。
半月のような月は、嵐の名残の雲を払いのけ、庭の隅々にまで明るい光を投げかけていました。
その時、彼は青い服を着た背の高い人影が芝生を横切り、主人の書斎の方へ大股で歩いていくのを目にしました。
軍服の襟や袖に銀白色に輝く月光の一閃で、それが司令官のオブリアンであることが分かりました。
その人影はフランス式の窓をくぐり抜け、建物の中へと消え去りました。
ガロウェイ卿を苦々しいような、あるいは茫漠とした不思議な気分の中に残したまま、劇場のように銀青色に浮かび上がる庭は、どこか彼を嘲笑っているかのように思われました。オブリアンの大股で、いかにも洒落た歩き方を見て、ガロウェイ卿は腹を立てていました。自分はただの父親ではなく、まるでオブリアンの恋敵にでもなったかのような気分だったからです。
月光は彼を狂わしくさせました。まるで魔法にかけられ、ワトーの描く妖精の国に迷い込んだかのような気分でした。
そんな淫らで妄想じみた気分を振り払おうと、卿は急いで敵の跡を追いました。すると、草むらの中で木か石のようなものに足を引っかけてしまいました。
次の瞬間、月と高いポプラの木が、とんでもない光景を見下ろすことになりました。英国の老外交官が、大声を張り上げて叫びながら走っていく姿です。
そのかすれた叫び声を聞きつけて、書斎の戸口に青ざめた顔が現れました。シモン博士の光る眼鏡と、心配そうな眉毛です。博士はガロウェイ卿の叫び声に一番に気づいた人物でした。
ガロウェイ卿はこう叫んでいたのです。
「草むらに死骸が――血みどろの死骸がある!」オブリアンのことなど、少なくとも今の彼の心からは完全に消え去っていました。
「それなら、ヴァランタンに知らせなければなりません」博士は、相手が目撃した事実を途切れ途切れに語り終えると、そう言いました。「しかし、警視総監ご本人がここにいらっしゃるのは、何よりの幸いです」
博士がそう言っている間に、名探偵ヴァランタンが叫び声を聞きつけて書斎へ駆け込んできました。
彼は、客の誰かや召使いが急病でも起こしたのではないかと心配し、一家の主人あるいは紳士としての必死の思いで駆けつけたのです。しかし、恐るべき凶事について聞かされると、彼の威厳はたちまち職業人としての活気に変わりました。なぜなら、それがどれほど恐ろしい突発的な出来事であっても、これこそが彼の仕事だったからです。
「不思議ですな」一同が急いで庭へ降り立った時、ヴァランタンは言いました。「世界中のあらゆる場所で犯罪を探り歩かねばならない私が、今や自分の家の裏口で事件に遭遇するとは。……それで、現場はどこですか?」
一同は芝生を横切りました。川から夜霧が立ち込めていたため、歩くのはあまり楽ではありませんでした。それでも、ガクガクと震えているガロウェイ卿の先導で、彼らはやがて草地の中に横たわっている死体を見つけました。
――非常に背が高く、肩幅の広い男の死体です。
彼はうつ伏せになっていたため、大きな肩が黒い夜会服に包まれていることと、褐色の髪が濡れた海草のように少しだけ張り付いた大きな禿げ頭であることしか分かりませんでした。赤い血が、うつ伏せになった顔の下から蛇のように流れていました。
「とにかく、これは我々の仲間ではありません」シモン博士が低く、奇妙な調子で言いました。
「調べてください、博士」ヴァランタンが少し鋭い声で言いました。「まだ息があるかもしれませんからな」
博士はしゃがみ込みました。
「まだ少し温かいですが、息はもう絶えているようです。持ち上げますから、少し手伝っていただけませんか」
一同は注意深く死体を地面から少しだけ持ち上げました。すると、生きているか死んでいるかという疑いは、直ちに恐ろしい形で解決されました。
首がコロコロと転がっていったのです。首は胴体からスパリと切り落とされていました。
さすがの総監でさえ、これには思わずギクッとしました。
「犯人はゴリラのような怪力の持ち主に違いない」彼は呟くように言いました。
解剖の醜悪な光景には慣れているはずの博士でさえ、身震いを禁じ得ずに首を拾い上げました。首筋と顎には何度も切りつけた跡があるだけで、顔面はほとんど無傷でした。その顔は鈍重で黄色く、肉が落ちてむくんでいました。鷹の嘴のような鼻と分厚い唇がついています。古代ローマの暴君の顔にも似ていれば、どこか東洋の皇帝の顔にも似ていました。
それ以外に目立つ特徴はありませんでしたが、皆で死体を持ち上げた時、血に染まった白いシャツの胸元が見えました。この男はシモン博士が言った通り、今夜の晩餐会の客ではありません。しかし、今夜出席するはずだった客であることは、その夜会服から明らかでした。
ヴァランタンは四つん這いになり、恐ろしいほど細密な職業的注意を払って、死体の周囲20ヤード四方の草むらや地面を調べました。博士も、慣れない手つきの英国大使も、うろうろしながら手伝いました。
初級翻訳・秘密の庭 第2話
直木 三十五
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