初級翻訳・秘密の庭 第3話

直木 三十五

しかし、死体の近くに細かく刻んだような木の小枝が2、3本落ちているのを見つけただけで、他には何も見当たりませんでした。
ヴァランタンはその小枝を少し拾い上げてみましたが、すぐに放り出しました。
「木の枝と……」彼は真剣な面持ちで言いました。「木の枝と、どこの誰だか分からない首なしの男。それがこの芝生の上にあるすべてのもののようですな」
そこには身震いするような沈黙がありました。その時、魂が抜けたようになっていたガロウェイ大使が鋭く叫びました。
「誰だ? 塀のそばに立っているのは誰だ?」
馬鹿げたほど頭の大きな小男の姿が、月明かりの霧の中に立って、一同の方へフラフラと近づいてきました。最初は化物のように見えましたが、よく見ると、一同が客間に置き去りにしてきたはずの、あの無邪気な神父であることが分かりました。
「どうやら、この庭には門がないようですね」と、神父はおだやかに言いました。

ヴァランタンの濃い眉毛が、意地悪そうに「八」の字に曲がりました。
僧侶の姿を見ると、どうしても眉間に皺が寄ってしまうのが彼の癖なのです。しかし、彼は僧侶の的確な観察を否定するほど、不公平な人間ではありませんでした。
「おっしゃる通りです」と彼は言いました。

「我々は、この被害者がどうして殺されるに至ったかを探究する前に、そもそもどうして彼がここへ入り込むことができたのかを探究しなければなりません。
皆さん、どうか私の言葉を聞いてください。
もし皆さんが私の地位と職務を信頼してくださるならば、我々は本件に関して、名士である皆さんの名前を公にしないという方針で一致しなければならないと思います。
ここには淑女の方々も、紳士諸君も、外国の大使もいらっしゃる。
もしこれを正式な犯罪事件として扱うならば、相応の手続きが必要になります。
しかし、それは私の裁断次第です。
私は警視総監です。この事件を極秘のうちに処理できるだけの公的な立場にあります。
私が部下を呼び寄せて捜査を開始する前に、私はまず、来客である皆さんが一人残らず本件と無関係であることを証明したいのです。
諸君、皆さんの名誉にかけて、明日の正午まではどなたもこの屋敷から立ち去らないでいただきたい。寝室の数なら十分ありますから。
それからシモン博士、あなたは執事のイワンが玄関にいるのをご存知でしょう。彼は信頼のおける男です。
どうかイワンに、代わりに外の者を立たせて、すぐにここへ来るように伝えていただけませんか。
ガロウェイ卿、あなたは婦人方にパニックを起こさせず、うまく事件を説明するのに最も適した方だ。
婦人方にもこのまま残っていただかねばなりません。
神父さんと私は、死体の番をしましょう」

シモン博士は書斎へ向かい、探偵顔負けの働きをする執事のイワンを呼びました。
ガロウェイ卿は客間へ向かい、巧みに恐ろしい事件のあらましを報告しました。そのため、まもなく一同が客間に集まったときには、婦人たちはすでに驚きを通り越し、落ち着きを取り戻していました。
傷跡と口髭を持つ忠実な臣下イワンは、弾丸のように家を飛び出し、主人に呼ばれた猟犬のように芝生を横切ってヴァランタンのもとへ駆けつけました。
彼の鉛色の顔も、屋敷内で殺人事件が起きたと聞いて、期待と活気に燃え立っていました。
死体を調べてもよいかと主人の許しを乞う様子は、ほとんど不気味なほど夢中でした。
「よし、見たければ調べていい」と主人は言いました。
「しかし、長くはいかんぞ。部屋に戻って調べなければならないことが山ほどあるからな」

イワンは死体の顔を覗き込みました。
しかし、すぐさま落胆したように顔を背けました。
「おや、これは不思議だ。閣下、この男をご存知ですか?」
「知らん」ヴァランタンはぶっきらぼうに言いました。
「我々は家に入るほうがよかろう」

彼らは死体を書斎の長椅子の上に運ぶと、一同の待つ客間へ向かいました。
探偵は静かに、少し時間を置きながら机に向かいました。しかし、彼の眼差しは裁判官席の裁判官のように鋭いものでした。
彼は手元の紙片に二、三行走り書きをしてから、言葉短かに「皆様、ここにお揃いでしょうか?」と尋ねました。
「あのブレインさんがいらっしゃいませんわ」とモン・ミシェル公爵夫人があたりを見回しながら言いました。
「そうそう」ガロウェイ卿も嗄れ声で言いました。「それからオブリアン君もいないようですね。私は彼が、死体がまだ温かかった頃に庭を歩いているのを見かけましたが」
「イワン、オブリアン司令官殿とブレインさんをお連れしてきなさい」と主人が言いました。
「ブレインさんは食堂の方で葉巻を終えるところだろうし、オブリアン司令官は温室を散歩しているはずだ。はっきりとは分からんが」

忠実な執事が消え去ると、ヴァランタンは一同に息つく暇も与えず、軍人らしい容赦のない口調で語り続けました。
「ここにお集まりの皆さんはご存知の通り、庭で人間の死体が発見されました。首が胴体から切り離されているのです。
シモン博士、あなたは検視をされましたが、あれほど人間の首を切断するには、よほどの力が要るものでしょうか? それとも非常に鋭利なナイフがあれば可能なものですか?」
「いや、ナイフなどではとても斬れませんな」博士は顔を青くして言いました。
「では、それだけの威力を持つ刃物について、何か心当たりはありませんか?」
「近頃の刃物では難しいでしょう」博士は眉間に八の字を寄せて言いました。
「元来、首というものは骨があって斬るのが難しいものです。それなのに、これは見事にスパリとやられている」「まあ、鉞(まさかり)や昔の首斬斧、あるいは古代の両刃の剣なら可能でしょうが」

「だって、まあ!」公爵夫人がヒステリックに叫びました。
「この辺りに両刃の剣や鉞なんて、あるはずがありませんわ!」

ヴァランタンは、なおも目の前の紙片に何かを書きつけていました。
「どうでしょうね」と答えながらも、走書きを続けます。
「フランス騎兵の軍刀なら、どうですか?」

その時、扉を低く叩く音がしました。
一同は何とも形容しがたい理由で、背筋が凍るような思いをしました。
その氷のような沈黙の中で、シモン博士がぽつりとこう言いました。
「軍刀――そうですねえ、軍刀なら斬れるかもしれません」

「ありがとう」とヴァランタンが言いました。
「入りなさい、イワン」

忠実なイワンが扉を開き、オブリアン司令官を案内してきました。
司令官がまだ庭を歩いているのを、ようやく見つけてきたのです。
司令官は取り乱した様子で、どこかムッとした態度で戸口に立っていました。
「何かご用でしょうか?」と彼は叫びました。

「まあ、かけたまえ」ヴァランタンは愛想よく、気さくに言いました。
「おや、君は軍刀をつけていませんね。どこへ置いたのですか?」

「図書室のテーブルの上に置いてきました」
オブリアンはうろたえていたため、アイルランド訛りを丸出しにして言いました。
「邪魔だったものですから。腰に当たって……」

「イワン」とヴァランタンが言いました。
「図書室から司令官殿の腰の物を取ってきてくれ」
召使いが立ち上がると、ヴァランタンは続けました。

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