初級翻訳・若草物語 第50話

オルコット ルイーザ・メイ

でも、いろいろなことが話し合われ、いつもは物静かなジョンが、これからの望みや計画をとても熱心に話していたのは確かでした。

夕食のベルが鳴って、みんながテーブルについたとき、ジョンとメグはこれ以上ないほど幸せそうに見えました。それを見たジョーも、ようやくモヤモヤした気持ちを吹き飛ばして、二人を心からお祝いしようという気持ちになりました。

もちろん、エイミーもベスも心の底から喜びました。エイミーはさっそく、二人をスケッチしようと思いつきました。この古ぼけた部屋に、この家族にとって初めての「ロマンス」がキラキラとまぶしく輝き出しました。豪華なごちそうはありませんでしたが、それはそれは楽しい食事の時間でした。

お母さんが言いました。
「今年は悲しいことが続いたけれど、それを追いかけるように、今度は幸せがやってくる年みたいね。いい変化が始まったようで、本当によかったわ」

「来年は、もっといい年になるといいな」
ジョーがそう言ったのは、大大好きなメグをお嫁さんに取られてしまうことが、あまり「いいこと」だとは思えなかったからです。

「僕は、再来年がもっといい年になってほしいな。僕の計画がうまくいけば、きっとそうなりますよ」
ジョンがメグに微笑みかけながら言うと、結婚式の日が来るのが待ち遠しくてたまらないエイミーが尋ねました。
「待ち遠しくないの?」

「私、花嫁さんになるためにお勉強することがたくさんあるから、あっという間だと思うわ」
メグがそう答えると、ジョンは言いました。
「君はただ待っていてくれればいいんだ。働くのは僕の役目だからね」
ジョンはそう言って、さっそく仕事の第一歩として、メグが落としたナプキンを拾ってあげました。

それを見ていたジョーは、なんだか気にくわなかったのですが、そのとき、玄関のドアがバタン!と開きました。
「ローリーだわ! これでやっと気のきいた話ができそうだわ」
ジョーはそう考えましたが、やってきたローリーを見て、その期待は外れてしまいました。

というのも、ローリーはこの恋がうまくいったのは全部自分の作戦のおかげだと思い込んでいて、すっかりその気になっていたのです。そして「ジョン・ブルック夫人」のために、結婚式用の大きな花束を抱えてやってきました。

「僕はわかっていましたよ、ブルック先生ならやり遂げるって。先生はいつだってそうです。一度こうと決めたら、たとえ空が落ちてきたってやり遂げちゃうんだから!」
ローリーは花束を差し出し、お祝いの言葉を贈りながら言いました。

「そんなに褒められると照れるな。でも、それをこれからの幸運のしるしとして受け取るよ。そうだ、僕たちの結婚式には君を招待することにするよ」

「地球の果てからだって駆けつけますよ! その時のジョーの顔を見るためだけでも、遠くから旅してくる価値がありますからね。……おや、ジョー、君はちっともうれしそうじゃないね。どうしたんだい?」
ローリーは、客間の隅っこへ行ってしまったジョーの後を追いかけました。

みんなは、ローレンスおじいさんを迎えるために集まっていましたが、ジョーとローリーは二人きりで話しました。
「私、この結婚には反対だけど、もう我慢することにしたわ。反対なんて一言も言わない。でもね、メグがいなくなっちゃうのがどんなに辛いか、あなたにはわからないわ……」
ジョーの声は、かすかに震えていました。

「いなくなっちゃうんじゃないよ。半分だけ、よそへ行くってことさ」

「ううん、前みたいには戻れないわ。私は、一番大切な親友をなくしちゃったのよ」

「でも、僕がいるじゃないか。大して役には立たないかもしれないけど、一生君の味方でいるよ!」

「それはわかってるわ。本当にありがたいと思っているの。ローリー、あなたはいつだって、私を元気づけてくれたわね」「ありがとう」と、ジョーは感謝を込めてローリーの手を握りました。
「さあ、いい子だから、そんな浮かない顔をするのはおよしよ。
メグ姉さんは幸せになるし、ブルック先生はしっかり就職するし、おじいさまはよく面倒を見てくれる。メグが行ってしまったら、僕だって大学を卒業するんだから、そしたら一緒に外国を漫遊するか、どこかへ素敵な旅行をしようよ。
きっといい慰めになるはずさ」
「それは素敵な慰めね。でも、三年のあいだに、何がどうなるかなんてわからないわ」
「そりゃそうだけど、君は未来をのぞいて、僕たちがどうなっているか見てみたいとは思わない?」
「私、見たくないわ。だって、何か悲しいことが見えるかもしれないもの。
今はみんなこんなに幸せだけど、これ以上幸せになれるなんて、私には思えないの」

ジョーはそう言って部屋を見渡しましたが、あまりに輝くばかりに楽しそうなみんなの様子を見て、ジョーの瞳もキラキラと輝き出しました。
お父さんとお母さんは、二十年前に自分たちが歩み始めたロマンスの第一章を、心静かに思い出しているように座っていました。
エイミーは、二人の恋人がみんなからは少し離れて、自分たちだけの美しい世界に浸っている姿を一生懸命スケッチしていました。
ベスはソファに横になって、ローレンスおじいさんと楽しそうに語り合っていました。
老人はベスの手をしっかりと握りしめ、その小さな手が自分を、彼女がこれまで歩いてきた平和で穏やかな道へと導いてくれるような気がしていました。
ジョーは彼女らしく、きりっとした静かな表情で低い椅子にもたれかかり、ローリーはその椅子の背もたれに寄りかかって、あごを彼女の縮れ毛の頭と並べ、二人を映し出す長い鏡の中の彼女に向かって、微笑んでうなずいていました。

こうして、メグとジョーとベスとエイミーが、幸せな時間を過ごしているところで幕は下りました。
この幕がふたたび上がるかどうか、それはこの「愛の姉妹」と呼ばれる家庭劇の第一幕が、いかにお客様方に楽しんでいただけるかによるのであります。

おわり。

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