そのとき、チエちゃんが縁側の方を見ると、一匹のあぶがパタリと死んで横たわっていました。
「お母さん、見てごらん!
このあいだ、あたしが助けてあげたあぶさんだわ。あのときのどろぼうさんを退治して、あたしにお礼をしてくれたんだよ!」
と、チエちゃんはうれしそうに言いました。
お母さんは、やさしくうなずきました。
そして夕方、お仕事からお父さんが帰ってきて、お母さんからこの事件の話を聞くと、お父さんはチエちゃんの頭をなでながら、
「あぶとお話しできた子は、世界中でこのチエだけだなあ」
とニッコリ笑いました。
チエちゃんは、やさしいあぶさんのために、小さなお墓を作ってあげました。
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