そして王子がやってきて、
「ラプンツェルや! ラプンツェルや! お前の髪を垂らしておくれ!」
と言うと、それを下に垂らしました。
王子が登っていくと、上には可愛いラプンツェルの代わりに、魔女が意地悪で恐ろしい目で睨みつけていました。
「ああ!」と魔女は嘲笑いました。「お前は可愛い人を迎えに来たのだろうが、あの綺麗な鳥はもう巣の中では歌っていないよ。あれは猫にさらわれてしまったんだ。今度は、お前のその目玉も猫が引っ掻き出すかもしれないね。ラプンツェルはもうお前のものじゃない。お前は二度と彼女に会うことはあるまいよ」
そう言われた王子は、あまりの悲しさに逆上して、後のことも考えずに塔の上から飛び降りました。
幸い命に別状はありませんでしたが、落ちた拍子に茨の中に突っ込み、両目を潰してしまいました。
それからは見えない目で森の中を探り回り、木の根や草の実を食べては、失った妻のことを思って泣き、嘆く日々を過ごしました。
王子はそんな憐れな姿で数年の間あてもなく彷徨い歩いた末、とうとうラプンツェルが捨てられた砂漠までたどり着きました。
ラプンツェルはその間、男と女の双子を産み、この砂漠の中で悲しい日々を送っていたのです。
王子がそこまで来ると、どこからか聞いたことのある声が耳に入ってきました。声のする方へ進んでいくと、ラプンツェルがすぐに王子を認め、いきなり首に抱きついて泣き崩れました。
そして、その流した涙が王子の目に入ると、忽ち両目が開いて、前と同じようにはっきりと見えるようになりました。
そこで王子はラプンツェルを連れて国へ帰り、国の人々は大きな喜びで二人を迎えました。
その後、二人は長い間、睦まじく幸せに暮らしました。
それにしても、あの年老いた魔女はどうなったのでしょう? それは誰にも分かりません。
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